ブログトップ

上杉昇さんUnofficialブログ ~Fragmento del alma~ 

wesugisan.exblog.jp

上杉昇さんの歌声をもっと沢山の人に聴いてもらいたいのと、過去、現在を含め、HP主流の時代は、充実したHPがありましたが、ブログはないなと感じたので、自分で作ってしまえ~という想いで作りました。何かを感じて、上杉さんの音楽を聴いてみたいと思ってくれたら、本望です。

カテゴリ:WANDS雑誌( 42 )

1995年4月頃
d0335541_20000746.jpg

●大ヒット記録した前作「Little Bit・・・」から約1年半ぶり。待望のニューアルバム
「PIECE OF MY SOUL」が完成した。ボーカルに重きをおいたこれまでの
スタイルから脱却し、よりバンドとしての一体感が増した感じの意欲作だ。

上杉さん:今までは、ギタリストとして、ボーカリストとして演っていたのが、ライブをきっかけに
”バンドとしてはどうなんだ”って方向にいったから。メンバー間で話す機会も今まで以上に
増えたし

柴崎さん:(メンバー同士の)進むべき方向が感覚的に近いってことも、より解ってきたしね。
それに今までは、”どうやったらメロディが際立つか”とか考えてたけど、”歌とぶつかって邪魔を
してもいいや”くらいの気持ちになって。もっとバンド的な、お互い主張し合ったサウンドを
作りたかった、っていうのはあります。

●打ち込みは極力抑え、生音重視のバンドサウンドは、

柴崎さん:演奏するときに自分も高揚する。

●とも・・

●もうひとつ、今回のアルバムでは”ハードロックの持つ繊細さ”を表現したかった、と全曲
の作詞を担当した上杉は語る。

上杉さん:ハードロックっていうと”野蛮””汗臭い”とか思う人が多いじゃないですか。
もし、ロックが社会批判だったり、周囲に対する怒りだったとしたら・・・
怒りって、自分が生きていくなかで、いろんなものに傷つけられて感じるものじゃないですか。
それを感じないと、ただ叫んでいるだけのロックになっちゃうし。だからロックって
すごくナイーブな部分を秘めていると思っているし。そういうのも解ってほしかった

●5月には中野サンプラザで合計4日間のライブを行う彼ら。新作でみせたバンドサウンド
へのこだわりがここで爆発するかも!?

柴崎さん:このアルバムで表現したかったこととか、今のWANDSのバンドとしての
状態とかが、ダイレクトに伝わると思う。



[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-25 17:32 | WANDS雑誌
1992年5月頃


d0335541_19595054.jpg
●このメンバーになってから、まだそんなに時間が経ってないんですけど、音が固まるのは早かったですか?

大島さん:最初に俺らはこういうふうにやっていこうっていうのを決めずにスタートしたんですよ。
みんなが聴いてた音楽もバラバラだから、そのバラバラなものをぎゅっと寄せ集めた時に何が生まれるんだろう、
みたいな。それがおもしろくて始めたようなもんだから、で、音を作りだしたのが去年の9月ぐらいなんです。
最初はハードロックみたなのをやったりとか(笑)いろいろやったんだけど、ちょっとずつ採り入れてやってきたから、
そんなに時間がかかったように感じないんだけど

上杉さん:最初に出会った頃は僕がどういうヴォーカリストなのかとか、僕のスタイルの持ち味とかが
そんなにはわからないじゃないですか。だから、大島が楽曲作る時に悩んでいたみたいなんですけれど、
でも、一生懸命理解してくれようとして、今ではほとんど理解してくれてるんでやりやすいです。
サウンド面はほとんど彼に安心して任せてるんですけど。

柴崎さん:それぞれみんな好きなものがバラバラでも接点はいっぱいあると思うんですよ。
僕もブラコンは好きだし、ハードロックもみんな好きだし。そういうところを探りながらやるのが
面白いと思ってるんですよ。
WANDSでは、最初はうまく融合してなくて、これはいわゆるハードロックだなとか、これはブラコンだなとか
そういうパターンが多かったんですけど

大島さん:本当に融合されだしたのは去年の末から今年に入ってぐらいで。だから、これからはもっと
面白い融合が始まるような気がして、勝手にワクワクしてるんですけど(笑)

●曲を書くときに気を付けてたのってどういうところですか?

大島さん:やっぱりブラコンっていうか、ブルース感みたいなのが頭の中にあるから、普通の日本っぽいメロディとか
を書いてなかったんですよ。で、上杉が太い声をしてて直接的だから、それにはグニャグニャしたメロディだと
あんまり良さが出ないから、歌いやすいようなメロディを作ったんですよ。そうするとすごくいい詞とかを
乗せてくれて、かっこいいじゃないって。特にブラコンって意識してるわけじゃないんですけどね。
ベーシックはそういうリズム隊になってますけど。

●詞は曲ができるとすぐに作って乗せていったって感じですか?

上杉さん:そうですね、曲を聴いてすぐ歌詞を書くんですけど、大島の書く曲は初めて聴いた段階で
”絵”が浮かぶっていうか。けっこう早く書けたものが多いですね。

大島さん:デモテープ作ってメロディをシンセで入れておくじゃないですか、そうしたら、だいたい
その日のうちに作っちゃうとか、翌日持ってきてできてるとか、そのぐらい早いですね。

●刹那的な詞が多いですよね?

上杉さん:根が暗いんですよ(笑)明るい詞が書ける人ってすごいと思いますよ。
ただでさえ、ミュージシャンってスタジオの中にこもりっぱなしじゃないですか。
そうすると人と接する時間とか少ないせいもあって(笑)うちにこもりがちになっちゃうっていうか


●詞の中の恋愛観って現実にそくしてるんですか?

上杉さん:本当にあったこともあります、中には(笑)「ふりむいて抱きしめて」もふられた腹いせに
書いた詞で

●そういうのが原動力になることもありますからね(笑)

上杉さん:そうですね(笑)

柴崎さん:フラストレーションがたまってたから早かったんじゃないかっていう(笑)
それは僕らの制作状況にはぴったり当てはまるし(笑)レコーディングが、あんまり時間が取れなかった
んですよ。去年からやってたデモについてはわりと自然にいったんだけど、新しい曲はスタジオに
行ってああだこうだ言いながらやったっていう感じで「Good Sensation」っていう曲は、
スタジオのロビーとかで曲作りをやりながらオケを考えるとか(笑)打ち込みをやりながら
小さなギターアンプを持ってきてこういうリフを入れようって考えたり。

大島さん:あの曲に関してはすごかったよね。曲ができなくて、サビだけあって。そのサビも移動中の
車の中で考えたやつで。これをやろうっていきなり言い出して。それもファンクメタルふうにしようって(笑)
それでスタジオに入って作ったメロディやリフに、じゃあこれに詞をつけてよって、その場で書いてもらった
詞を乗せて、それがまた好評なんですよ(笑)

●それはそれでまた勢いのあるものになったわけだし?

大島さん:ええ、ガっと勢いでやった方がノリが出る曲はもう勢いでやっちゃうっていうか、本当にバンド的に
作ったほうがいいんじゃないかなと。で、打ち込みでけっこうブラコンっぽいものにしようかなと思ったら
リズム・コンビネーションとか計算しちゃったりしますけど。

●このアルバムを作り終えてみての手応えというと?

大島さん:レコーディングというものをやったのが僕ら初めてなんで、みんないろいろわかんないこととか
あったんですけど、それを勉強しつつ、みんな成長したんじゃないかなと思うんですけど、音楽的にも
いいものができたと思ってますし。歌を重視してあるし、パワーもあるし、1作目としては満足してますね。

柴崎さん:僕らの年齢としては大変満足した作品の高いものができたと思いましたけど。やってる時は
時間がなかったりした部分もあるんですけど、時間を置いて聴いてみるといいものができたかなと
思います。

上杉さん:歌詞はけっこうリアルなものを書いたんで、それを歌う時にどう表現しようか、どう聴かせるかって
いうところで気を使いましたけど、慌ただしく終わっちゃった部分がありましたが、好きなものができたなって
いう実感はありますね。


[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-23 05:18 | WANDS雑誌
1992年4月頃


d0335541_19593415.jpg


●5月にセカンドシングル「ふりむいて抱きしめて」をそして、6月17日1stミニアルバムをリリースした
WANDS。先月号でもお伝えしたように、大島康祐(key)、柴崎浩(G)、そして、上杉昇(VO)の3人の
音楽的なバックグラウンドは、三人三様のものを持ってはいるけれど、根源的にハードロック好きという点は
一致しており、出会った当初は、ハードなサウンドをやろうとしていたという。

大島さん:ファンクメタルみたいな音をやってみようかと思って、はじめのうちはロックっぽいアプローチも
やったりしたんだけど、個性がなかなか出なくて・・・・。けっこう去年の9月ごろから、いろいろと
試行錯誤を繰り返してきたんだよね。それで今回やってるような音楽性が生まれてきて・・・
いちおう3人のよさを出した感じのものにはなったと思うんですよ。もちろんこれが俺たち
WANDSのものと言い切れるほど完璧なものではないけど・・・

柴崎さん:3人の個性というのは、それなりに出ているんだけど、やっぱり1枚目というのもあって、
各々表現しきれないでいる部分というのは、多分ありますよね。

●ドロドロのファンキーさと近頃のブラコンのおいしさを持った大島のサウンド作りに、クリアで爽やかな
柴崎のギターワークが色と空気を添える。これがWANDSの基本サウンドだ。そして、核となるのが上杉の
ヴォーカルと言える。ただ、上杉自身は、ボーカルの表現アプローチとしては、まだまだ悩むところが多いと
言う。ミニアルバム1枚だけでは、彼らのおさめることのできない可能性を彼ら自身が感じていると同時に、彼ら
自身が感じていると同時に、彼らは、常に自分達のサウンドを追い求めているのだ。が、メンバーは上杉の
詞については、共感を感じている。

大島さん:俺は個人的に上杉の書く詞が好きなんだよね。曲とサウンドを作る時って、俺、英語しゃべれないのに
英語のイメージなわけ。だから日本語のイメージって全く出てこない。ところが上杉はそこにちゃんと日本語を
のせてきてくれるし、日本語がのってもカッコイイ。しかも詞を読んでみると、これがけっこう深いし、
すべてノンフィクション

上杉さん:一応リアルに書きたいなと思うから・・・とにかく1回、自分が言いたいことを全部吐き出すというか
書いてしまうんですよ。それで曲に合わせてパズルのようにはめていくという作り方なんです。
で、言葉にも、好きな表現というか、好きな言葉、嫌いな言葉というのがあって・・・・。たとえばパンだったら、
トーストと言い替えたり、夢だったら、この言葉は使ってたりするけど、でも夢というより光とかっていう言葉で
表したほうが好きだったり・・・・そんな風に考えていくんです。

大島さん:出た。上杉の十八番!!光が好きなんですよ、彼は・・・!!彼の詞を聞くと思わずその意味を
知りたくなって、詞を読んでしまうんですね。俺は。そういう上杉の詞には思わず人を惹きつけてしまう
ところと、そこから何かを考えさせられてしまうというところがるんですよ。

●WAND(幸福の杖)Sにはそんな深さがひめられている。


[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-21 04:50 | WANDS雑誌
1996年 2月

d0335541_00311964.jpg

「Same side」から3か月弱、WANDSのニューシングルが急遽2月26日にリリースされることに
なった。しかも今回のシングル、両A面なのである。
まず、1曲目のタイトルは「WORST CRIME~about a rockstar who was a swindler~」直訳すれば
”最悪の罪~詐欺師だったあるロックスターについて~”という意味だ(そういえば、「グレートロックンロール
スウィンドル」というセックスピストルズの映画が昔あったっけ)アルバム「PIECE OF MY SOUL」
以降、身を切るような本音の歌詞が続くWANDSだが、今作でもやりきれない現実とそれに対する怒りや
疑問がそのまま歌われる。やさしいふりをして嘘を歌うロックスター、しかし勇気づけられる人がいるなら
それは正義なのか・・・簡単に答えのでない不条理にあえて立ち向かう上杉に、捨て身の強さを見る思い
がする。しかし、同時にサブタイトルの”was"が過去形であるところに希望を見いだせる気もするのだが
ちなみにこの曲は、2月度「COUNT DOWN TV」オープニング曲にもなっているので、すでに聴いた人も
多いことだろう。メロディアスの中にも凝縮したエネルギーの暑さを感じさせるドラマティックな
ロックナンバーだ。
そして、もう1曲は「Blind To My Heart」これもせつないくらいに孤独な歌である。
あらゆるものに対して心の目を閉じてしまった人間のつぶやきともとれる歌詞が、生々しいバンドサウンドに
のせて歌われる。不安と懐かしさが交錯するようなオルタナティブ系の曲で、その危うさのバランス
がリスナーの耳を離さない。どちらもずっしりと胸に響く、聴き応えのある曲である。
さて、現在彼らは着々と新曲をレコーディング中ということで、秋ごろにはニューアルバムのリリースを
予定。さらにその後は全国ツアーも期待できそうだ。




[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-08 19:06 | WANDS雑誌
1995年12月 B-PASS


d0335541_10310124.jpg

d0335541_10311146.jpg

●スローパワーグルーヴグランジポップ・・・・な曲です(笑)

上杉さん:そういう感じですよね

●出来た時の話をまず聞きたいな

上杉さん:俺もたまには、曲作ろうかなと思って。まあ、せっかくMTRもあることだし
いつもZOー3ギターとかを適当に弾きながらリフ作るんだけど、この時は歌先だったんですよ。
楽器なしで鼻唄で作って。でコード付けようと思った時にどうしても思い浮かばなくて

●その鼻唄はどの部分からまず?

上杉さん:Aの部分・・・アタマから。でサビでちょっと煮詰まったりしてて

●あ、静かな部分からできたんだ。

上杉さん:で、MTRにリズムと歌だけ録ってて、サビが思いつかないから一回そこで止まって・・・・
まあ滅茶苦茶歌ってみよう!と思って歌ったら結構良いのが出てきて。漠然と頭の中では”こういうのに
したいな”っていうのがあったのに、なかなかメロディが出てなかったんですけど・・・・
でも歌い方を踏まえながら色々歌ってたらああいうサビのメロディが出てきて

●じゃ最初はAとBは頽廃的であり静かであり、温かくもある雰囲気で行って、最後はドカン!と
行こうってイメージが最初からあったんだ。

上杉さん:ええ。だから結構”PIECE OF MY SOUL”がキーになってるところがあって。
あれをもっと進化させたものを作りたいなと思って演ってて、で自宅でギター入れる時にコードが
どうしても付かなかったんですよ。それで柴崎はそういう部分においては神様みたいな人なんで、
電話すれば気軽に”ああ、こういうのは?”って感じでやってくれるんだろうなと思って・・・・
電話して、アイツ寝てたんですけど聴かせて。そしたらああ、良い曲じゃんって言ってくれて
その場でアコギ持ってコード付けてくれて。で留守電に最初録音したんです(笑)
で、これで演ってみようよってスタジオ入ってレコーディングしてる時に、なんか柴崎がタイトルに
なってる”セイム・サイド”ってとこのメロディを思いついたらしくて・・・・・
最初そこは無かったんですよ

●おお、結構良い部分じゃん

上杉さん:ええ一番おいしいところを、後からきて持ってかれたかなって(笑)

●しかし淡々とした頽廃的な部分と超ドラマチックな部分が入れ代わりで出てくる・・・
凄い曲になったね。

上杉さん:結構好き嫌い、凄く分かれるかな。お決まりのギターリフみないな物もない曲だし

●いや、それは鼻唄から作ったんだから当然・・・・歌のメロディが一番最初からちゃんとあったわけだし
でもここ最近の君達の曲は特にそうだけど・・・
なんかサラッと聴けないし、ゾッとするというかズシンとくる。この曲をカラオケで歌うとしたら
どんな顔して歌えばいいのか分からない(笑)

上杉さん:はは・・・そうですね、僕は別に自然体でやってるだけなんですけど・・・・
やっぱりファンに対して誠実であるってことは、自分たちに誠実であることだと思う・・・んです、
だから

●レコーディングも、かなり抜け殻いなるまで歌わないとならなかった?

上杉さん:今まで抑えてた部分もあるじゃないですか?なんていうのかな、こういう激しい部分は・・・
それがここで一気に爆発したみたいな感じはあります。今まではミックス(トラックダウン)する時に
どう格好良くヘヴィにしようかとか考えてた部分が多少あるんだけど、今回はミックスで・・・
聴きやすくするのが大変だった(笑)

●確かに。ここまで歌が全開でいいのかコイツ!みたいな感じはした

上杉さん:ええ

●で、また柴崎君の作った最後の部分も・・・これが一筋の光になってるというか(笑)
非常に良い

上杉さん:だから本当にスタッフとかにも感謝してるし、柴崎にも感謝してるっ言おうかなって
思ったけど・・・・柴崎はもはや運命共同体みたいな部分があるから(笑)
感謝してるっていうのも逆に失礼かな、と

●お互い120%出すしかなk。

上杉さん:あいつもそれが当たり前だと思って演ってるから

●なるほど。二か月前のインタビューでは”曲も上がって、その時のインスピレーションを
大事に詞は書きたい”って言ってたけど、この詞は凄く受け取り方が極端に分かれる
詞だよね?

上杉さん:そうですか

●うん、ひとつは・・・・・上杉君という人間と、君が大好きな女性
その二人の間だけに歌われているもの凄い個人的なラヴソングだって受け取り方で

上杉さん:ああ、そうですか!それはいい!!そう思ってくれる人がいるということは
嬉しいです。


●はは、で、もう一つは凄く広いレンジ・・・・世界的、地球的な規模の”個人と世界”とか
”人種を越えて”る、そういう意味での愛の歌という印象も。

上杉さん:ああ、でもそういう感じですよ。その通り・・・・まあ何だろうなあ、世紀末
ですからね、みんなでもっと仲良くならなあかんなというか(笑)

●と言いつつ上杉君の超個人的な願い、というか欲求?そういう物もきちんと描かれてるし

上杉さん:迷ってる部分もあるんですけどね。(限りある人生のレース/そこに勝敗などない/
その胸を燃やすものよ)”己のためになかれ”なんて言ってるけど、そんな事言ったって、
やっぱり俺は究極に自分本位な人間なんで・・・

●”もっと良い人間になりたい、もっとみんな幸せにならなきゃいけないんじゃないか”って
思ってはいるんだけど、自分自身にかえった時にはそうじゃない自分がいるのも否定できない・・・。

上杉さん:ええ

●一曲の中で上杉君が揺れてる。

上杉さん:はい

●こっちの壁にぶつかり、あっちの壁にぶつかりってしてく君の心境の移り変わりとか・・・
要するに”人間だから色々あるんだよ”っていうか・・・と一人でしゃべってますが(笑)

上杉さん:うん・・・いやあでも、そうなんですよ(笑)
それとね、いつも滅茶苦茶英語を歌いながら曲を作るから、今回詞を書くのは非常に大変でした・・・・
日本後付けるっていうのが。今まではずっと人の曲に詞をつけてきたじゃないですか?
かえってそういう方が最初に聴いたインスピレーションというか、曲から受けるもの、
自分なりの解釈ってのはこうだってのが生まれるから付けやすかったりしますよね


●今回は作曲も君自身だから・・・・

上杉さん:まったく別個の物なんですよ、メロディ作るのと詞を付けるという作業は。
脳味噌も違うとこを遣ってるのかもしれないけど・・・スケール感、世界観みたいなものは
曲を作った時にもうあって。それをメロディで表現しちゃてるから・・・”これ以上なにをしよう?”
みたいな感じになって

●世界観が出来上がってるなら、それに即した詞を書けば良い、という単純な問題じゃないんだ?

上杉さん:そうなんですけど、そうすると自分の中に斬新さがなくなるというか

●じゃ、時間もかかった?

上杉さん:かかりました、一週間ぐらい悩んだりしてて。で一番最初に出てきたのがサビの”限りある
人生のレース・・・・”ってところなんですけど

●そりゃどれだけのスケールで全部を書けば良いのか・・・・想像つかんな。

上杉さん:でも、そのぐらい大きい世界観がこの曲に対してはあって。。だからそういう言葉
が出てきたんですけど

●最初に聴いた時ズシンときたのはそのへん、元々曲とアレンジの段階から世界観が構築されてたから
なのかもしれないね。詞は関係なしに。だから洋楽なんだよ、へたすると(笑)

上杉さん:うん・・・・感覚としてはそっちに近いかもしれない

●そのへんに転がってるようなラヴソングじゃなく、聴いた人それぞれが感じる、受け取るしか
ない曲、だね

上杉さん:そう・・・ですかね。だからと言って敢えて他とは違ったことを演ろうと
意識してるわけでもないんですけど

●これからは最高の恋もして下さい(笑)きっともっと自分に素直になれるだろうし、黙ってても
素敵なラヴソングが生まれてくるだろうし

上杉さん:ああ、うんそうだと思いますよ。だけど、直接的なラヴソングばかりが良いとは思わないですけど。
僕は、人を喜ばせてあげる”ミュージシャン”というよりは、アーティストだと思ってますから


[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-08 06:52 | WANDS雑誌
1993年 9月 B-PASS
d0335541_10503986.jpg

d0335541_10505254.jpg

●3ヶ月に一度ぐらいずつしか会えないけれど、そのたびに上杉君の顔付きが変わっていくような気がして
ならなかった。どう変化していいるのかを言葉で表現するのは少し難しいけれど、誤解を恐れずに言うなら
”何かに禁欲的なほど一心不乱になっている男性特有の近づき難さを持った顔”・・・そんな感じだ

上杉さん:このあいだの取材の時に詞を書く事は自分の中にあるものを吐き出すこと、削ることだって
話しましたよね。それが最近はもっと度合いが強くなってきてて・・・そうすると逆に、無意識なんですけど
生活自体からしていろんな物を”見よう見よう”とするんですよ、なんだか飢えたハイエナのような状態ですね。

●WANDSの楽曲以外にも数々のアーティストへ詞を提供している彼は、身の回りに起きた事すべてを吸収して
しまうくらい、いわば人並みの感受性を超越したところで私生活と対峙しているのだろう。でないとあれだけ
僕達の感情を揺さぶるほど生身の詞は書けない。

上杉さん:このままいくと・・・どうなるんだろうって思いますけど(笑)でも変に”上杉の詞はこういう
パターンで”とか、そういうイメージを固められるのは好きじゃないし、ある種ワクの中から常に飛び出したい
飛び出したいと思ってるっていうか、常に新しい方向に行きたいんです。だけど嘘もつきたくないですからね、
自分の吐き出したものに対して責任感っていうか・・・それは以前よりも凄く感じてます。やっぱり10年後に
振り返って”あちゃあ”っていう物は作りたくないから

●最新作「Little Bit・・・」で描かれる7つの情景には、眉毛をつりあげた彼や両手を拡げて一直線に歩き続ける彼、すべてを心の片隅にしまいこんでベットに身を横たえる彼や多くの人達の支えになろうとする彼まで、触れたら壊れそうなくらい生身の彼が存在している。

上杉さん:最近ちょっと考え方が、恋愛とかに関しても変わってきてて・・・昔だったら軽蔑しただろうなって
いうような自分の姿も肯定できるようになってきたし、もっと広い意味で満たされてなくて、本当の自分を取り戻せない奴等を支えたいっていうような考え方も生まれてきてて・・・それは、実はいろんな意味で自分が生きていく為の手段なのかなっていう気もしてますけど

●ラストに置かれた「DON'T CRY」という曲の中では彼は”夜明けはくる”と叫び、”輝けるさ、何かを愛せるならば”と断言する。こんな彼は今までの曲の中には居なかったはずだ。

上杉さん:今回この曲を書けた事が自分の中で一番大きいというか・・・こういう風に断言して両手を拡げて
歩くと、逆境も、受ける風も大きいだろうなと思って・・すごく怖いですよ、自分で。だけど背負う物がどれだけ
大きくなったとしても、やっぱり逃げたくない。自分自身にどんな風にあとで返ってくるのかって考えたら・・・

●もうひとつ。彼が僕達に向けて放つ歌=ヴォーカルそのものも、最新作では衝撃的なほどの生々しさにあふれている。そう、一度ヴォーカル・ブースに入ったなら彼はどこまでも、自分が納得出来るまで歌い続けてしまうのかも
知れない。

上杉さん:最近は(競走馬の様なポーズをして)こうなってるって言われます。歌のミックス作業にも全部立ち会ってて・・・”上杉君はもうこれだから”ってスタッフにね(笑)でもヴォーカルのリバーブ(残響音)とかも、今回は一切ほとんど入ってなくて、もうスピーカーのここ(目の前)で自分が歌ってるようにきちんと聴こえなきゃ駄目だっていう。なんか嫌いなんですよ。よくある胡散臭い機械に頼るみたいなヴォーカルは

●”これが俺の歌だ”それを伝えたいという意識がより強まった結果、限りなくストレートで、驚くほど荒削りな味わいも損なわないように配慮されて、彼のヴォーカルはアルバムに収められた。

上杉さん:以前はいろんなサウンドを着込んで、ヴォーカルも前に行こう前に行こうってしてたんだけど、最近
僕自身は裸の自分に戻る感じっていうか・・・・
まだまだ裸になりきれてはいないですけどね、全然始まったばかりみたいなものだから

●彼は真顔でこう言うが、シングル盤のテイクよりも、より”彼”そのままのヴォーカルが聴けるようにリミックス
された1曲目の「恋せよ乙女」を聴くだけでも、誰もが今日の上杉君の言葉すべてにうなずけてしまうのでは
ないだろうか。

上杉さん:とにかく、今、僕が出せる物全部を出しました。だからすごく、外に対してタフなアルバムになったんじゃないかな・・
本当にもう、誰にも負けないような武闘家に殴られても、そんじょそこらじゃへこたれないような(笑)・・・うん、それだけタフなアルバムだと思います

●上杉君に対して近づき難いような顔付きの変化を感じていたのは、もしかしたらWANDSの作品、それどころか彼自身に一番顕著に備わってきた”タフさ”のせいだったのかも知れないという事に、今頃やっと気が付いた。

[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-07 18:53 | WANDS雑誌
1993年4月頃
d0335541_00432858.jpeg
●「時の扉」アルバム発売に伴うレコーディングメモ

上杉さん:どういうアルバムにしようかとか、そういったコンセプトというのは、さほどなかったんですよ。
でも、どの曲も自分たちの中からひとつひとつ吐き出すという作業をしていったわけですから、
内容的に濃いものになりました。前作のミニアルバム以上のものを作っていこうと思ったので、
前作で作った基本的な部分は残しておいて、さらに濃いものにしたいっていう気持ちが強かったです。

上杉さん:歌詞は前作より、思い入れのあるものになりました。
それは本当に自分の中から素直に吐き出しているという意味で。
それも、曲を聴きながら”こういうことを言ってるんだ”じゃなくて、歌詞カードだけ見てても満足で
きるものになってるし。自分の人間性をいかに吐き出せるかっていうところにかかっていると
思うんですよ。そこで絶対クオリティーの高いものをつくりたかったし

上杉さん:今回のアルバムは、レコーディングをした時の自分が、すべてつまってると思います。
詞の表現にしても人間性を出そうと思ったら、その人の弱い部分って出てくると思うんです。今回は
そういうところを中心に表現してますけど、これからも、自分の嫌なところも含めてどんどんさらけ出して
いけたらなって考えてます。そうやって想いや感情を吐き出す事で、自分が確認できるというか
自分を見つめていられると思うんですよ。



[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-07 06:03 | WANDS雑誌
B-PASS

d0335541_10101513.jpg


d0335541_10113799.jpg

d0335541_10115297.jpg

●まずは音楽学校時代からの古い付き合いという木村君から、当時の柴崎君の印象を思い出して下さい。

木村さん:最初は・・・”ああハードロッカーがいるな”と思って。もう既に髪が結構長くて、ギター持って
VOW WOWかなんかを弾いてたんですけど・・・イイ男だなと思いましたよ。クールだったし
物静かで、何かを身にまとってるオーラがあるような・・・そう、インテリっぽかったですね。

●”こいつはかなりギターの道を極めてるな”的な雰囲気があった?

木村さん:そういう感じですね。学校じゃ普通の友達とくだらない話をしたりする時間も
多いですけど、そんな時でも柴崎は常にギター持ってて、黙ってるような感じがあって

●どんなきっかけからギターを始めたんだっけ、柴崎君は。

柴崎さん:最初は中3の時にフォークギターを手にして、それをジャラジャラ演りながら実はバンドで
ヴォーカルとキーボード演ってて。それが高校に入ってからLOUDNESSを初めて聴いて凄い格好良いなあと
思って、それからエレキギター始めたんです。バンドを始めた頃からミュージシャンには憧れたんですけど、
高校2年とか3年くらいになると・・・ちょっとインテリジェンス溢れるロックというか、ハードロックとして出来たらいいなと思うように変わってきたんですね。

●ああ、VOW WOWの山本恭司さんのようなギタリスト像?

柴崎さん:ええ、その頃は彼に憧れてた。でもその後音楽の学校に行ってから変わってきたのかな、色々なものを
聴かされて色々なものをプレイするようになって、いろんな音楽の良さがわかるようになってきて・・・

●嗜好の幅が拡がったと。でも木村君が見れば当時から彼はハードロック風味の強い人だったんでしょう?

木村さん:そうでしたね。まあ当然テクニック的な部分も、見かけもあったんだけど・・・一緒にハードロック
を練習したりしてたし。それこそ僕がピアノやオルガンを弾いて、彼がギターをギューン!と弾いてくれる感じで。

柴崎さん:ほとんどその2年間は音楽づくしっていう生活で、普段から木村の家に行ってデモテープ作ったり

●今と変わらん生活だなあ(笑)柴崎君の部屋はどんな部屋だったの?

上杉さん:エレベーターの中みたいですよ(笑)でかいギターアンプがべーん!とあって機材で部屋の中が
一杯、みたいな。漫画もファミコンも何もないような部屋でしたよ。確か

木村さん:そうそう(笑)

●木村君より1年半くらい後に、上杉君が柴崎君と会うわけだよね?

上杉さん:会ったその日に各自がデモテープ持ってて、それを聴かせてもらって・・・
”マジ?ゲロウマっ”と思って(笑)何かロックフュージョンっぽいインストなんだけど、”え、これってレコード
じゃないの?”とか言って驚いたな。で・・・”俺ちょっと(一緒にバンド組んでも)いいのかなあ?”
と思ったぐらいだから

柴崎さん:そのテープの元は木村がキーボード弾いてたんだよ

上杉さん:あ、そうなの、本当?

●ああ、やっぱり当時から柴崎君と木村君は縁があったんだ。

柴崎さん:好きなものが似てたし、いろいろ話してたから

木村さん:でも僕は柴崎のことは音楽面しか知らないですよ。一緒にいても音楽の話ばっかりしてたし
なんかポーンと音を鳴らして”これ何の音だ?”とか言って遊んでるような、そういう世界だから(笑)

●異様に音楽漬けだったんだね。

上杉さん:でも俺もそうだな・・何かね、3度のメシよりも音楽っていうかロックだったから。本当酒飲んで
デーっとなってても音楽は常に側にあったし。それしか見えなくなっちゃうんだろうな・・・クレイジーだよね

柴崎さん:うん。クレイジー

●で・・・その後WANDSという、ある種3つの異なる個性が集まったバンドを結成しようというう時に、柴崎君は
どういう気持ちだったんだろう?

柴崎さん:まあ上杉はロック一本槍みたいなルックスのままだったんですけど(笑)その頃俺はスタジオミュージシャンとかに憧れてて、高校生の頃に憧れたハードロックバンドを組めたらいいなとか、
そういう気持ちは無くて。
でも自分自身どこに個性を持っていったらいいのか、少し煮詰まってて・・・
ロックは相変わらずずっと好きなんだけど何を演りたいのかっていうのはハッキリ明確になってなくて・・・
WANDSからもっと俺のロックテイストみたいな物が生きてくればいいなあと思ってた程度でしたね。

●ああ、そういう”探してる”感じ、試行錯誤しながら音楽性を拡げてた緊張感はファーストに凄く出ていたよ。

柴崎さん:うん、今よりももっと方向性が分からない状態だったし、ここ最近の作品と比べてみても異色ですよね

上杉さん:俺は最初に会って、さっきのテープを聴いた時には”やっぱ辞めようかな”とも思いましたからね(笑)
”ちょっと畑が違うかな”って。だけど、そのあとセッションがてらデモテープ演ってみようかなって話に自然と
なったら”ハードロックっぽいこと演ってみようかって話に自然となっていったんですね。それが今でいうファーストに入ってる「GOOD SENSATION」なんですけど・・・そこで初めて”おっ””こいつは凄い!って
分かったっていうか。

●やっぱり当時から現在のWANDSに至るまでの芽は存在してたわけだ・・・
・・・それが「Little Bit・・・」のインタビューの時にも原稿にしたような”ギターの時にも原稿に
したような”ギター大好き演り放題小僧”みたいな境地にまで来たんだもんなあ


柴崎さん:ええ(笑)・・・そう、最近昔の学校時代にバンド演ったりした奴とかをリズム隊にいれて、
リハーサルの合間にジャムる機会があるんですけど、”柴さん、最近プレイが変わったねえ””今日はなんかナメくさってたねえ”
とか(笑)いろいろ言われるんですよ。ちょっと機嫌悪いプレイになるし・・・本当、演奏にその時の感情を出せるように
なってきたみたい。

●ほお・・・どんな曲をジャムるの?

柴崎さん:ジミヘンとかをその場の勢いで・・曲じゃあないけど、何かその曲のパターンで好きなようにどんどん
演ってくんですけど

上杉さん:ジミヘン演るよね、最近。

柴崎さん:うん。最近はアンプにギターを;プラグインした瞬間に「パープルヘイズ」とか弾いちゃうから(笑)

●緻密で完璧主義者で、眉にシワを寄せてギターを弾いてたような柴崎君のイメージが(笑)でも何故彼はこんな
風にして変化してこれたのかなあ?

上杉さん:うーん・・・そうだなあ・・・

●まずメジャーで認められたことによる自信はデカいよね、絶対に

上杉さん:それはデカいですねえ。

●そして・・・?

上杉さん:やっぱりあのう・・凄いヴォーカリストと出会えたこと

●わはははは!うん、そして?

上杉さん:で、俺等全員そうなんですけど、自分のWANDSというこの・・・
まだ見えてない部分もあるけど・・・・
今の段階での理想的なビジョンに、絶対的な自信が出来てきたというか。あまり細かい異は気にしなくなってきたっていうのはあると思いますよ。

柴崎さん:うん。それと何回も演ってきたレコーディングで鍛えられたといyか・・プレイが安定するようになってきた
っていう部分もあるんだろうと思うけど。だから自分をもう一歩退いて見て、余裕を持ってのびのび演れるようになった
部分じゃないですか?

木村さん;僕の知ってる学校のころに比べても、やっぱりスタジオミュージシャンとかそういう感じよりも
”ギタリスト”になってきたなって感じがありますよ。前よりももっと大きな風景の中でちゃんと自分を表現できるように
なってきたんじゃないかなあ。

●以前は一曲一曲、その曲の中で一生懸命プレイしてただけなんだけど、今はそれよりもっと大きいWANDSっていう生き物そのものの中でプレイ出来るようになったんじゃないかな

柴崎さん:ああ!そうですね。

[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-06 20:04 | WANDS雑誌
1992年5月頃 PATI PATI
d0335541_07011577.jpeg
●ブラックコンテンポラリー系のバンドで活動していた大島、アメリカンロックや
AOR系の音が好みの柴崎、ハードロックバンドでボーカルだった上杉、それぞれの個性の
異なる3人がユニットを組んだのが昨年の夏で、試行錯誤しながら彼らなりのサウンドを徐々に
形作り、今のレパートリーとなる曲が揃ってき始める。

柴崎さん:この3人でやれば、ブランコベースのロックみたいな感じになるんじゃないかなっていう
すごく大まかな予感はありましたけど、個性の違うものを寄せ集めた時、何が生まれるだろう、
みたいな。そういう所からスタートしましたね。
だから今回のミニアルバムを一枚作ってみて、少しWANDSぽさみたいなのが一部見えた、
みたいな気はしますね。

大島さん:最初に俺らはこういう風にやっていこうよというものを決めずにスタートした
わけだし、しかも、今までと全然違うボーカリストだったから、どういう曲を書いていこうかって
いうのが分からなくて。でも、どんどん作っていくうちに良くなってきて。いい所も他の二人から
盗み出せるようになって、自分の個性も出せるようになって。そうやって今の形ができてきたって
いう感じなんです。

上杉さん:やっぱり最初に出会った頃は、どういうボーカリストなのかとか、僕のスタイルとかが
分からないから、大島も曲を作る時に悩んでいたみたいですけど。今ではほとんど理解してくれてるんで
やりやすいです。やってるうちに、これもおもしろいなっていう部分がどんどん出てきて

●そうやって3人それぞれの持ち味を生かしつつ、さまざまな言葉が融合して出来上がった
サウンドは、大島の作る起伏のあるメロディ、曲のタイプに柔軟に反応する柴崎のギターフレーズ
曲のイメージに呼応した情景描写の上杉の詞と、WANDSの個性を
際立たせるのに充分な条件が揃っていくことになる
半年近いデモテープ作りの手探り状態を経て、昨年の12月、TVドラマ「ホテルウーマン」の
主題歌「寂しさは秋の色」でデビュー。そして2ndシングル「ふりむいて抱きしめて」が5/13に
リリースされ、6/17にはミニアルバム「WANDS」が登場する

上杉さん:大島の曲は結構最初に聞いた段階で絵が浮かぶ曲が多いんで、ひらめきとかその時
感じたことを走り書きにして、それをだんだん膨らませるっていう詞の作り方をしてます。
思ってもないこと歌うのって嫌じゃないですか。やっぱりリアルな詞を書きたいんで

大島さん:僕はいつも絵を思い浮かべて曲を作る人なんですよ。理論とかコードとかよりも
映画とかすごい好きで、映画のシーンで流れて欲しいなって作ったりとか、そういう感じで
曲を書くことが多いからだと思うんですけど

●ノリの良さと繊密なサウンド構成、1曲ごとの完成度も含め、ほとんどミニアルバムとは
思えないスケールで展開される「WANDS」詞や曲、アレンジ、演奏、パワー、どれをとっても
新人離れしたクオリティの高さだ。曲のタイプはさまざまでも、その曲なりの表情はどれも豊かで
強い説得力を持ってこちらに語り掛けてくる。

柴崎さん:レコード制作自体初めてだったんですけど、全体に良いものができたなと思いますね。
実際には時間もなかったりした部分もあったんですけど、出来上がってみると満足してます。
曲によっては荒々しいプレイもあったり、きれいなプレイもあったりとか、そういう多面性は
出せると思います。

●ここで聞けるのはまだ氷山の一角と思えるような、底の深さ、音楽的な可能性の大きさを
提示したばかりのWANDS結成してまだ一年も経ってないのにこれだけのインパクトを与えてくれるユニットも
他には見当たらない。実力がありながらも時代性を取り入れるセンスの良さ、加えて3者3様のキャラクター
で、どこから見ても輝きを放つ多面性。彼らの登場は、日本のロックシーンのこれからの方向性を
見せてくれたような気がしてならない。


[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-06 05:43 | WANDS雑誌

1992年9月以降 B-PASS
d0335541_10081990.jpg


d0335541_10083022.jpg
●木村君がWANDSに加入したのは、92年の9月。そう、今にして思えば彼らが本当に演りたい音楽を模索して
いたのと、ぴたりと重なる時期だ。もともと柴崎君とは音楽学校で共にプレイしていた経緯もあるが、彼らの
音楽的な欲求=直感が呼び込むように彼の居場所を探り当てたのだろうか・・・・生まれた瞬間から
音楽漬けのような環境に育ち、クラシックからジャズ、そしてハードロックまでという素養を持つ
彼が、WANDSに駆り立てられた最大の理由は何だったのだろう?

木村さん:両親がジャズを演ってたんです。母が歌って、父がギターを弾いて。だから小さい頃はジャズしか
聴いた事がなくて・・・ジムホールの「アランフェス協奏曲」っていうアルバムや、オスカーピーターソン
とか、ビルエヴァンス。クラシックだったらシューマンの「子供の情景」とかを寝る時にいつも聴いて。
まあ、子供だから聴いてるうちに寝ちゃって後半は覚えてなくて、最後の部分を知ったのは大人になって
からなんですけど(笑)

●ピアノに始めてさわったのは?

木村さん:知らないうちにピアノは習ってたし、父がコードとかを教えてくれたりもしましたね・・・
なんだか両親は僕と一緒に演奏したくて、自然と音楽に触れるチャンスをたくさん作ってくれてた
みたいですね。

柴崎さん:でも俺とかは誰かに影響を受けてバンドを演り始めたりするのが普通だったのに
木村の場合は当たり前のように音楽があったんですからね・・・やっぱり基礎というか土台が
あるのと無いのじゃあ違うなあみたいな感じはしましたよ、出会った頃から。

●ピアノやジャズが日常的に近くにあって当然という少年がハードロックに目覚めてしまったのは・・・?

木村さん:高校2年生の頃かな、先輩がVOW WOWの曲をコンサートで演って。それで帰って来て
彼らのアルバム聴いた時に”えっ何、これ?”って今までいに無い衝撃があって。それまではニュー
ミュージックとかの柔らか目の物は聴いてたんですけど・・・それでハードロックが頭の中に残って
後はヴァンヘイレンとかディープパープルとかを聴き始めて。

●大学に入る時はどんなビジョンを持ってたのかな、音楽を演るっていうことだけは昔から
運命みたいに決まってたと思うんだけど・・・・

木村さん:将来的には映画音楽とか、テレビのBGMとかそういうのを演りたいっていうのが
半分。あとはハードロックを好きになってきたから・・・でもまだ音楽を決めるには音楽を
知らなさすぎたし、何でも聴いて、何でも吸収したいって気持ち?
音楽の方向性を決めたくて大学に行ったんです。でも、実はそこで音楽をやってる人達の姿勢も
自分の観点とは随分違って・・・自由さに結構欠けてたところ・・・何かもう”クラシックやってるなら
クラシックだけやりなさい!”みたいな。別にクラシックをもとにしてハードロック演っても良いはず
なのにね。だから自分の求める物はここに無いなあと思って大学は辞めたんです。

●そしれ入った音楽学校で柴崎君と出会うわけだ。

柴崎さん:ええ。でも純粋にクラシックやジャズをやってた人がハードロックを純粋に格好良いと
思って・・・さらにそういう理論的観点から”これはどうなってるんだろう?”と突き詰めてる奴は
他に居なかったですよ。

木村さん:はは。で、暇があればスタジオ借りて一緒に入って

柴崎さん:ドラム演る奴とかベース演る奴も周りにゴロゴロ居たからレコーディングしてデモ
テープ作ったり、まあ僕はその学校に2年通って、卒業した年にWANDSが結成されたんだけど・・・
木村は1年半ぐらいでその学校も辞めちゃってたんだよね。

木村さん:その頃くらいから凄くジャズが好きになってて・・・もう本格的に学校辞めてジャズだけ
演ろうと思って

柴崎さん:機材とかも全部売っちゃって

木村さん:うん。素の状態にして。生ピアノだけ、みたいな感じで

●ははは・・・その後WANDSから大島くんが脱退して、いよいよキーボーディストとして
木村君を選んだ段階ではどんな経緯があったんだっけ?

柴崎さん:もともと木村とは音楽的にいろいろ話してたし、一緒に演ってたりおしたから。
”でも木村は今ジャズ演ってるからなあ、機材も全部売っちゃってるし”みたいなこともあったんだけど
どうしてるかなあと思って電話して

●木村君は驚いたでしょう?

木村さん:柴崎がどうしてるかも全然知らなかったんです・・・”プロだったんだ!頑張ってるんだまあ”
って(笑)

●上杉君は木村君が加入する段階での気持ちは、どんな感じだった?

上杉さん:色々話したんですよ”俺がこういう考え方でハードロック一筋に演って来た理由”
っていうのがあって・・・”今まで、この短い人生を生きてきた中で全身に鳥肌が立つほど感動出来たのは
、俺はハードロックしかないんだよ”っていうような。そうしたら木村も”あ・・・やっぱり鳥肌全身に
立ったんだ?”みたいな話になって。ジャンルは違うけどやっぱりジャズで感動のあまり鳥肌が全身に
立って、涙が出てきたっていう話を聞いて・・・ああこいつはただ者じゃねえなって

柴崎さん:どっちかって言うと、木村はわりと白人的っていうか・・大島とは音楽性がまるで違う
のは分かってて。でも木村の和音のセンスとかが好きだったし、今後WANDSをギターサウンドで
拡げていこうと思っていた時だったから、合うんじゃないかと思ったんですよね

●木村君自身がWANDSで演ろうと決めた一番の理由はなんだったの?

木村さん:二人と演りたかったから・・・それと、ジャズを演って”音楽って理論だけじゃなくて
心で演る物だ”っていう事を凄く感じてて。だからとにかくバンドを演りたくて・・・うん。

●なるほど、でも加入当時、木村君のWANDSへの係わり方っていうのはどんな感じだったのかな?

柴崎さん:わりと最初はお客さん的な(笑)初めから居た人間に比べると客観的に見る部分が
多いというか。自分はメンバーなんだけれども”自分がWANDS”みたいな風にはなかなか思えなくて
それでも少しづつWANDSっていうものと自分の音楽性を照らし合わせてみたりしてた感じ?

●なるほど。じゃあレコーディングの作業とかに関してはどうだった?

木村さん:アレンジの時はずっと一緒にいました。実際のプレイはピアノとかのヒューマンな場所・・・
アルバム「時の扉」のピアノパートとかです。

柴崎さん:「星のない空の下で」はアレンジも演奏も全部僕等二人ですね

●実際最近のレコーディングでは柴崎君と木村君の仕事量が非常に増えてるという話も聞いたんだけど・・・
現在のWANDSにおける木村君のスタンスはどんな風に変化してきたの?

木村さん:基本的に演ってて楽しい音楽、それを求めてるだけで・・・枠は無いです。
何でも演ってみて・・・演ってみないことには始まらないし

●ああ、何が出てくるか分からない人でもあるよね(笑)ジャズやクラシックの素養だって
当然生きるし・・・

木村さん:ああ、そうですね!

柴崎さん:もともと洗練された部分とかが多いですからね、そういうところが俺も好きなんだけど・・・
でもWANDSとして目指してる、上杉の声質をもっと生かしたサウンドのイメージを考えると
もっと野性的な部分もWANDSに持ち込んで欲しい気持ちはあります、今は。

上杉さん:うん、そうですね。過敏になって欲しいですよ。

●ははは。でもWANDSはもともと”ユニット”的な表現や見られ方をしてた部分も大きいと思うんだ。
ヴォーカル+ギター+キーボードという編成も含めて。でも最近はみんなの中から自然にバンド的な
匂いっていうか、塊としての目標や表現がにじみでて来てる気がして、何か嬉しいんだよね

上杉さん:そうですね。でもユニットである強みも凄くあると思います。よくあるバンドって
”似たような要素を持った人が集まってひとつの物体になる”っていうか・・・。

●ああ”幅が狭い”感じ?

上杉さん:ええ”俺達は他の器用なバンドと違って、これしか演らない”みたいな。でもそれは”それしか
出来ない”っていう事でもあるから・・・そういう部分に対しては逆に負けない自信があるというか
ポジティブですよ。かと言ってバンドを否定してるわけじゃなくて、バンドの持つ”一点に向かって
一直線に走っていくパワー”っていうのはやっぱり凄いと思うし。

●そうだね。でもメンバーの形態=編成がどうのこうのじゃあないよね”意識”というか、3人の
頭の中に、見えてるものさえはっきりしてれば。

上杉さん:ええ。

●では最後に木村君、今後自分が描いてるビジョンを教えてください。

木村さん:そうですね・・・WANDSには本当に俺しかいないんだと。そのためにライヴもアレンジも
作曲も・・すべてにおいてもっと前に出ます。

上杉さん&柴崎さん:素晴らしい


[PR]
by sinasoba4 | 2015-10-05 19:08 | WANDS雑誌