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上杉昇さんUnofficialブログ ~Fragmento del alma~ 

wesugisan.exblog.jp

上杉昇さんの歌声をもっと沢山の人に聴いてもらいたいのと、過去、現在を含め、HP主流の時代は、充実したHPがありましたが、ブログはないなと感じたので、自分で作ってしまえ~という想いで作りました。何かを感じて、上杉さんの音楽を聴いてみたいと思ってくれたら、本望です。

カテゴリ:al.ni.co雑誌( 56 )

1999年4月 GB


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心の奥底から湧き上がるモヤモヤした感情のあれこれを、言語化できるものは詞に、
不可能なものは音として、叩きつける。それがロックであるし、al.ni.coのあり方
だろう。非常にヘビーな印象を与えてきた(その中のナイーブさも見逃さないが)
彼らの世界の全貌が、1stアルバム「セイレン」で明らかになる。
一聴して、サイケデリック色濃い時代のビートルズを彷彿させる。
意外にもポップで聴きやすい曲に耳を奪われる。
全体にある種、ビートルズ感が漂っているのは新たな発見だ。
「3年くらい前にビートルズ聴いてたことはあったけどね。俺の場合は
「ホワイトアルバム」だけど。直接の関係はないよ」(柴崎)
「俺も依然、ビートルズがマイブームだったことはある。でも、やっぱり、
俺らの世代ってNIRVANAがあっての・・って感じだったから。
そういう部分が出てるんじゃないかな」(上杉)

自分達の世代に共通する音楽的な感覚をフルに表出する彼らの
サウンドは、今を伝える。くささ覚悟で言えば”今の若者に共通する
何か”を無意識的に訴えてもいるようだ。
それは特に詞で顕在化する。
「この「カナリア」って曲はオリの中から出たいけど出られない、
なかなかひとりになれない情けない自分を歌ってる」(上杉)

マキシシングルにもなってる「カナリア」は以前発表
された「TOY$!」の続編でもあると上杉は言う。
ときにアコースティックギターを全面に出しせつなく、ときに
ボコボコにぶっ叩くようなリズムで怒りをむき出しにする彼らの
サウンド。吹っ切れている。
「「晴れた終わり」を出した時点で、ずいぶんラクになったんだけど、
このアルバムを作ったことで、またひとつラクになった感じで。
でも、アルバムでいちばん訴えたいのは”生への執着”みたいなもの」(上杉)

ところで、アルバム収録の「G」という曲のタイトルはG・・・
自慰からモジられて付けたんだそう。それだって”生”のためには
欠かせないって言うと大げさだけど・・・。

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by sinasoba4 | 2015-10-31 19:22 | ai.ni.co雑誌
1999年3月
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「音楽は逃避できる場所でもある」と語る柴崎浩の隣で上杉昇は、「自分のメンタリティを反映した作品が受け入れられたら、それが成功だと思う」と漏らす。優しさや愛情といったものを一旦視界から外し、怒りや哀しみといった、いわば負のエネルギーを発しながら聴くものに迫るal.ni.coの音楽は、まるで黄色い声援を拒絶するようにシリアスだ。
「もともと根が暗いのでそういう表現方法になるのかな(笑)”もっと明るいことを歌えば?”とも言われるけど、性格的に物事の底辺を知ってないと安心できないというか、ドツボにはまればその状態を曲にするし・・・。ただ、「晴れた終わり」を書いた時に自分が癒された感じがあって、
アルバムに関しては、自分が憧れてたような純度100%のロックキッズの頃に思い描いていた
夢が叶ったなあという」(上杉)

そのアルバムを携え、間もなく初のツアーがスタート。
「僕らは違う考えのもとにやっているけど、出来上がったものは自分の音楽として認められる
ものだし新鮮だと感じるものをやりたいって気持ちは一緒。ライブも曲作りと同じで、
自分の中から何がでてきて何が作れるかな、という興味がありますね」(柴崎)
「期待しないで待っててくれたら嬉しいかな(笑)」(上杉)

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by sinasoba4 | 2015-10-30 05:45 | ai.ni.co雑誌
1999年3月30日 朝日新聞 夕刊

上杉昇、柴崎浩。1990年代初めに一世を風靡したポップグループ「WANDS」を抜けた二人が
新ユニット「al.ni.co」を組んだ。
初アルバム「セイレン」は骨太のロックで、かつての面影はない。
アルミニウム、ニッケル、コバルトを略したバンド名は、エレキギターに使われている磁石の名称
耳になじみのない響きが、音楽性を象徴しているという。
「めざすのは、ネオパンク・ハードロック・ポップロック。新しいことを取り入れて現在進行形のロッツ¥¥く
をつくりたい。今はチベットの音楽に興味がある」と上杉
ずっしりと重い音に、80年代の米国系ハードロックの影響が見え隠れする。
歌詞もアルバムの半分が英語。WANDS時代の大ヒット曲「世界中の誰よりきっと」や「時の扉」
の印象から百八十度の方向転換だ。
「WANDSの自分がうそだったわけじゃない」と強調する上杉
「ただ、WANDSの枠が広がり過ぎて、自分たちがめざすものと対外的なイメージにギャップが生まれ
このまま続けるのはフェアじゃないと判断した」上杉と行動を共にした柴崎も、こんなふうに語る。
「用意されたレールの上を走るより、オープンに音楽を作りたかった。二人がうまく混じり合えば、
音楽的な可能性は無限に広がっていく。自分をされけ出す方が精神的にも楽です」
二人のユニットにしたのは、それぞれのやりたいことが強烈すぎて同じ発想の人がいないか。
ライブの時はサポートメンバーを入れる。
現在、初めての全国ツアー中。WANDSのころはCD制作が中心で、ライブをほとんどやらなかった。
今回のライブを「弱点を個性に変える場」と位置づけている。

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「アートとビジネスの両方を考えるのは難しいけれど、自分のアートにするのが第一」と話す
アルニコの上杉昇と柴崎浩=名古屋市のエフエム愛知で





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by sinasoba4 | 2015-10-14 05:22 | ai.ni.co雑誌
1999年7月 B-PASS


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●とりえあず約2ヶ月間のツアーでしたけど、振り返ってみてどうです?

上杉さん:なんだろうなあ?あれですね、(ライヴは)ひとりで成しえることではないんだなと

●今更ながらに思ったと?

上杉さん:俺ね、結構PAの人のことを軽く見てたところもあったりして。自分の声が聴こえれば
そんなの歌えるよって思ってたところがあったんですけど、やっぱり最初の頃のビデオを観てたら
明らかに音(ピッチ)が取れてないハズし方をしてたり。そういうのが多かったんですよ。
でも(ツアーを)やってく中で段々改善されて来てて・・・・ピッチは取れてるけどハズしちゃったというのはあるけど
(ピッチを)取れなくてハズれというのがあんまりなくなってきたから、うん

●後半になればなるほど調子よくなってきたと。

上杉さん:そうですねえ(ツアーを)始めた頃は2daysとか演って”喉がどうなっちゃうんだろう?”とか結構
不安でいっぱいだったんですよ。完全燃焼しちゃうと声が出なくなって、喋り声とかお相撲さんみたいに
なって、”これは次の日はできるのかなあ?”って不安だったんですけど、喋り声は最近は一日経つと普通になりましたね

●でもアルニコとしては最初のライヴで、ファン層もガラッと変化してましたよね

上杉さん:そうですね。でも、(お客さんは)いろんな人がいますよね。いろんな人がいるから”どこに合わせる”
っていうのが難しくて

●いや、合わせるというより向こうが食いついてきたんでしょう?(笑)

上杉さん:そうなんっスよ。いろんな人が食いついてきてくれたから

●トータル的な面ではどうでした?

上杉さん:まあ、表現は適切じゃないかもしれないですけど、重病人のようでリハーサルもそんなに
数多くしなかったわりには良かったと思いますよ。だから自信になりましたね

●なるほど

上杉さん:他がどうだっていうことじゃなくて、やってる方としてはやっぱり初日のクアトロが一番
楽しかったですね。観てる人もヒートアップしてたし。んーでも、まだライヴとして考えると
まだ煮え切らないというか

●それはライヴでのスタイルが、まだ確立されてないということですか?

上杉さん:っていうか、お客さんが求めているものと自分たちがやりたいことの落差があるなあと

●非常に遠まわしに言ってますが、”お前らちゃんと分かって観に来てるのか!?”ということですね。

上杉さん:あはははは、でもね、一生懸命アルニコの一員になろうと頑張ってるお客さんを見ると
俺ももうちょっと歩み寄ってもいいかなあとは思いましたけどね

●でも結果的には楽しかったんじゃないですか。その他いろんなことがあったとしても

上杉さん:ん・・・・そうかなあ。まあ、まだ何とも言えないですけど。後半はお客さんとノってたから、
変な踊りを俺がすると、その3倍くらい変な踊りをしてるヤツがいたりして(笑)

●何かアルニコなりにもっとライヴはこうあるべきだというものがあると思うんですけど、その辺のことは
どうですか。

上杉さん:ん・・・、もっと自分も行ってしまわないと、という気持ちもあるんですけど。
行き方というか、その辺りをまだ試行錯誤してる部分は確かにあると思いますね。

●それはお客さんの方も、半分は試行錯誤してると思うんですけどね。

上杉さん:うーん、最初(1日目)のブリッツでお客さんがこう・・・・

●ダイヴしたんですか?

上杉さん:ええ”カナリア”の時なんですけど、それをやりながら見てて鳥肌立ったんですよ。でもね、身内だったんですよそれ、
あははははは

●それ聞いて、鳥肌立ちましたよ。俺

上杉さん:はははははは。いや、終わった後でどこで観てたの?って聞いたら”カナリア”の時に
ダイヴしてたっていうから(笑)

●そういうのはハードコアパンクとかしかやらないですからね。でもそれをやらせたいんですよね。

上杉さん:うん、やらせたいですね

●ブリッツとかクアトロでもやりましたけど、自分ではどんな会場がやりやすいですか?

上杉さん:力を抜いてできる、ちょうどいいくらいのところの方がいいですね

●少し小さなキャパの方が、より客席に届きやすいという感じですかね。

上杉さん:ああ、それもありますね

●ところでリハビリになりました?前のライヴからかなり間があるでしょ?

上杉さん:5年?・・・4年くらいですね。でも、やっぱり毎回緊張しますね。あとね、名古屋の時にダイブ
したんですよ。真ん前から

●ええ!?ダイヴしたんですかあ?

上杉さん:ダイヴというかダイビングボディプレスみたいになっちゃって(笑)名古屋は小屋(会場)が
ライヴハウスっていう感じだったのでデッカイところよりも燃えるというか、うん

●今回のツアーで何か掴んだものってあります?

上杉さん:あの、ヴォーカリストって結構、イメージとして調子が良くて

●なぜか性格的には逆ですよね(笑)

上杉さん:そうそう、だからステージの上で”お山の大将”になるのって得意な方じゃなかったんで・・・
あ、何か子供の頃から”赤レンジャー”より”緑レンジャー”とか”青レンジャー”が好きだったんですよ、あはは

●”赤レンジャー”って女性でしたっけ?

上杉さん:いやいや、女の子は桃レンジャー

●黄レンジャーは?

上杉さん:カレーが好きなんですけどね(笑)

●何だかよく分からなくなってきたぞ(笑)

上杉さん:いや(笑)・・・だから、こう、1歩さがったところで寡黙に弾いてるギタリストとか、そういうのが
一番クールだと思うんですよ。

●いわゆるNo2の人の座ですね。

上杉さん:ええ、体質的にはそうなんですけどね。たまたま歌がうまくて楽器を買う金もなかったし・・・
うん。で、見せることで喜んでくれるからもっと見せたいと思ってきちゃうんですね

●あ、そういえば、「LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS」(ビートルズのカバー曲)をやる前に
”じいさん、ばあさんまで皆知ってる曲をやるぞ”ってMCしてましたけど、僕の前の二人の女の子が”あんた知ってる?”
”知らない”って言ってましたよ

上杉さん:あははははは

●遂にそういう時代に突入してしまったのか・・・と。そのクセ、ノってましたけど

上杉さん:何か聴いたことあるなあくらいの感じじゃないですかね

●ああ、これから新しい旅というか次に行くわけですけど。今回はどういう位置にあるライヴだったと思います?

上杉さん:まあ、良かったんじゃないかな?とは思いますね。
アルニコとしては土台作りにはなったと思いますから。・・・・
僕達って、横(のノリ)の曲が多いじゃないですか。それにコーラスもないですしね

●だから、カバー曲は縦のノリが多かったんですかね

上杉さん:そうですね。それもあるかも

●もっとライヴをやりたいっていう気持ちが今は強いんですか?

上杉さん:もありますけど、もっと方法論、いろんなアプローチを考えていけたらいいと思いますけどね





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by sinasoba4 | 2015-10-13 19:38 | al.ni.co雑誌
1999年7月 News Maker


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●ライヴにはどんな気持ちで臨んでました?

上杉さん:前のバンドからのファン、al.ni.coで初めてファンになってくれた人たちといろんな人が
集まることがわかってたんで、誰に合わせるとかじゃなく、CDを作る姿勢と同じく”我が・まま”にやりたいなと
思ってたんですよ。お客さんもお客さんで、それを勝手に楽しんでもらえたら理想だなと

●最終日を見たとき、新しいファンの人たちが圧倒的に増えているなと思いました。

上杉さん:al.ni.coのファンならではのノリ方っていうのを探しながら、一生懸命一体になろうとしてくれてるのが
わかったんで、こっちとしても、もうちょっと歩み寄ろうかなって思っちゃったんですよ(笑)ナースの格好をした
女の人とかもいましたからね。

●上杉さんがステージで着てた白衣に合わせてたわけですね。最終日にはツアー初日にはなかったアンコールもありましたよね。

上杉さん:ああいう必死な姿を見ちゃうと、ほったらかしにはしにくかったです(笑)

●どういう表現アプローチをしてましたか?

上杉さん:今回は、極めてヌードなライヴになったと思ってます。正直言うと、もう少し準備の時間が欲しかったんですね。

●CDを再現しようとしてましたか?

上杉さん:少なくとも歌に関して言えば、クリックを聴いてレコーディング・トラックのコーラスを出すという
発想にはなってなかったですね。歌メロだけで勝負できる曲たちだという自負もあったんで。ただ、サウンドに関して
柴崎は大変だったと思います。サポートの方たちの技術が素晴らしかったんで、俺としてはもうお任せという感じでしたけど。

●ギターのコンビネーションひとつとっても大変だったろうなと思いました。

上杉さん:「晴れた終わり」なんかは、たくさんダビングしているうちのひとつのギターラインだけをカセットに
落として、サポートの人に渡したりしてましたよ。そこだけは完コピしてくれということですよね。

●絶対譲れないという部分が・・・

上杉さん:たくさんあったと思います。

●エクスタシーを感じる瞬間てありました?

上杉さん:もともと赤レンジャーよりもミドレンジャーの方が好きというタイプで(笑)
俺が主役じゃっていうのは得意じゃなかったんですよ。だから見られることによっての恍惚感て
わかんなかったんですけど、今回はレッチリが裸になっちゃう気持ちがわかるようになっちゃいましたね(笑)
もうちょっと体に自信があったら脱いでたかも(笑)

●一度味わってしまったらどこまでもという感じですか?

上杉さん:歌の深い部分でどう脱いでいくかということになるんでしょうね。

●手を翼のように動かしたり、不思議な円を描いたり、あの一連の妙な動きはal.ni.coのグルーヴ感にぴったりでしたね。

上杉さん:このへんから(胸を指す)自然に出た動きなんですよ。みんなを酔わせようかなと思ってやったんですけどね。
観客の中にキツネに憑かれたようなスゴイ動きをしてる人たちがいたんで、負けてられないなと(笑)

●ニルヴァーナやニールヤングなどのカバーもやってましたね。

上杉さん:彼らのことを純粋に好きであるということに誇りを持ってるんで、その影響を隠そうとは思わなかったです。
そこからどこに転がっていくかが勝負なわけですから。とりあえず、「レイプミー」よりも「TOY$!」の方が盛り上がって
ほっとしました(笑)

●柴崎さんのソロコーナーもいいポイントになってましたね。

上杉さん:最初はあそこでテンションがリセットされちゃうのがイヤだったんですけど、ツアー後半は逆にそれを
うまく利用してブチキレモードに切り替えていけるようになりました。

●ライヴは楽しかったですか?

上杉さん:アルバム制作や詞を書くのと一緒で日々の葛藤やモヤモヤを歌で表現することに喜びを
感じてるわけで、それ自体を楽しいと即答するのは難しいですね。ただ楽しんでる人たちを見るのは
心地いいものだなと思いました。
次はヌードなライヴではなく、発想の段階からいろんなことを取り込んで、何か大胆なことをやってみたいですね。

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by sinasoba4 | 2015-10-13 05:27 | ai.ni.co雑誌
1999年7月 GIGS


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●正直言って今回のツアー初日、渋谷クアトロでのステージを観た時は、”オヤッ?”っていう感じだった。
一連のCDであれだけすごい歌を聴かせてくれた上杉昇の姿が見えなくて、その点、最終日の赤坂BLITZはCDでの
クオリティに匹敵する素晴らしいヴォーカルと堪能することができたんだけどね。

上杉さん:表現は適切じゃないかもしないけれど、ずっと植物人間のような生活をしていましたからね。
ライヴから遠ざかっていたという意味で。で、ツアー前にリハをやってみたら、1日歌ってみただけで翌日は
ノドが枯れて、すもうとりみたいな声になっちゃって(笑)

●ごっつあんですって?

上杉さん:そう。しゃがれ声で”ごっつあんです”(笑)その時は自分でも思いましたね”こんなことでツアーを
やれるんだろうか?”って

●そういう不安を抱えたままツアーは始まったと?

上杉さん:ええ。また、オレってこれまではステージでのモニターのことを全然重要視していなかったんですよ。
自分の声がお客さんに届いていればヴォーカル用のモニタースピーカーなんてどうでもいいやって感じで。
でも、そんな調子でやった最初のステージの模様をビデオでチェックしてみたら、明らかに自分の声が聴き取れずに
音程を外しているのが分かってね。

●確かに、ちゃんとモニターできていればOKなのにという外し方だった。それが証拠に静かな曲ではピッチを
保てていたから。

上杉さん:そういうことからまずは思ったんですよ。”モニターシステムを操るスタッフっていうのも大事なんだなあ、
ライヴというものは自分一人では成り立たないんだ”って。

●前のバンドのライヴでの経験は参考にならなかったの?

上杉さん:バンドの構成、曲の方向性、歌い方・・すべてが違っていましたから。今みたいにがなるような歌い方も
したことがなかったし。

●ということは現在のヴォーカルスタイルとしては生まれて初めてのツアーでもあったわけだ。

上杉さん:そうです。そうです。でも回を重ねていく内にステージの翌日も”オッ、普通の声でしゃべれるじゃん”って
いう風になっていってね(笑)多分やっていくうちにペース配分が分かってきて、ノドに負担がかからないように
なったんじゃないかな。最初の内はとにかくがむしゃらに突っ走って、”もうこれ以上走れない”ってなったら、その時に
考えようって感じだった。それが徐々に、抑えるところは抑えて、ガーっと行くところは行くっていうようになったという。

●その辺に関しては他のメンバーも同じだったのではないかな?

上杉さん:どうなんでしょうね?オレは声を出している時は周りのことは見えてないんで。モニターから返してもらっていた音も
ヴォーカル中心だったっし。歌っていないパートでは、みんなの音を聴いていましたけどね。”アッ、ギター間違えた!”とかね(笑)
でもまあ、どっちかというと自分の声を基準に歌っていくタイプなんで、メンバーのことはあんまり・・(笑)


●自分の声自体がガイドになっている?

上杉さん:ですね。次のパートを歌うためい、今歌っているパートをガイドとしている。もっともツアー後半はリズムも
しっかりしてきて、そのことでより歌いやすくなったというのはありましたが。あと、バンドっていうことで言うと
WANDS時代と違って同期ものが入っていないっていうのは凄く楽だった。打ち込みにまつわる決めことがない分、のびのび歌えて

●キーボードが入っていないというのは、最後まで苦にならなかった?

上杉さん:全然キーボードどころかCDに入っていたコーラスパートもなかったですからね。でも違和感はまるでなくて
唯一「カナリア」だけは柴崎に”コーラスやってよ”って言ったんだけど、”ギターが難しいからダメ”って言われて(笑)

●初日と最終日ではシャウトの回数が随分違っていたけれど、会場毎にかなりアドリブの付け方に変化があったのかな?

上杉さん:ありましたね。会場によってはほとんどシャウトしない日もあって

●それはお客さんのリアクションとも関係する部分だった?

上杉さん:ええ。場所によってかなり反応が違ったんですよ。例えば、これはWANDS時代からそうだったんだけど、
北海道のお客さんは行儀がいい。最初はじっと聴き入って、徐々に盛り上がっていく。そうするとこっちも
バラード系の、じっくり聴かせるタイプのナンバーを重視する態勢になったりして。逆に大阪とか東京みたいに最初から
アッパーなお客さんを前にすると”よし、もっとアッパーにしてやろう!!”ってなるんですよ。

●同じステージ内でも、かなり起伏がつけられていたよね。ガーっとアッパーな曲をやった後に、
ズシーンとダウナーなナンバーが来たりして。

上杉さん:おまけにビートルズのカバーとかまであって(笑)とにかくいろんな世界が混ざったプログラムでしたよね。

●そのそれぞれの曲でバシっとギアを入れ替えられる上杉くんの集中力には感心させられたな。

上杉さん:カヴァー曲はともかく、al.ni.coでは自分で作った曲を歌っている。そこは大きいと思うんですよ。
どんなに世界観は様々でも他人の曲じゃない分、スッと入り込んでいけますからね。初日の「Blindman's Buff」とか
自分で歌っていてゾクゾクっと寒気がしちゃったくらいで(笑)ああいうアクの強い曲っていうのは
、いったんハマるとハマれるんですよ(笑)

●より曲を自分のものにするために、ツアー中でリハーサルとかはした?

上杉さん:いや、柴崎は自主的にやってましたけどね。ホテルの部屋にいたら、隣だった彼の部屋からギター音が
聞こえたりして。本人はヘッドフォンをスピーカー代わりにして音を出していたと言うんだけど、そんな大きさでは
なくて(笑)

●そういえば柴崎くんのソロコーナーあれはいつ設けることになったの?

上杉さん:初日はなかったですからね。オレも渋谷クアトロの次の札幌の本番で初めて見た。本当は他にも
候補曲がいくつかあったんですよ。ジミヘンのカヴァーとか。でも、それはホテルで練習しているのを
聴いただけに終わっちゃて(笑)

●上杉くんはとにかく本番一発勝負だったわけだけど、それで全てOKだった?

上杉さん:いつも緊張はしていkましたよ。それこそ最終日までベースのミチアキさんとかは、本番前から余裕で
騒いでいましたけれどね。緊張をほぐすためには笑うのがいいみたいで。西武ライオンズの松坂がいつも笑っているのも、
そういう教育を受けてきたからだっていう話を聞いたことがあるし。でも、オレはなかなか笑いの輪の中に入っていけない
タイプでね(笑)柴崎と二人して緊張して。

●その緊張はステージに上がると消えるものなのでしょうか?

上杉さん:消えるのはステージに上がってしばらくしてからでしたね。柴崎のソロコーナーで、オレはいったんステージの
袖に下がるじゃないですか?あの時に気分が変わることが多かったです。

●あのコーナーには、かなり助けられていたわけですか?

上杉さん:そこが難しいところなんですよね。結構待ち時間が長いから、妙にくつろいじゃって。そのせいでイチから
テンションを高めていかなければならないこともあって。

●思いがけないハプニングのせいで緊張がほぐれたって話しもよく聞くけど

上杉さん:1回ありましたよ。コードがどこかに引っかかった途端にマイクがコロコロと客席に落ちちゃって、
お客さんに拾ってもらったという(笑)

●でも、ワイヤレスにはしないんでしょ?

上杉さん:ワイヤレスって音がやせちゃいますからね。今は聴かせる曲が多いんで、少しでもいい音で
やりたいんですよ。

●昨日、サングラスが曇って、何にも見えなかったという問題は解決した?

上杉さん:しました。曇り止めを塗ったんで(笑)

●ツアーは白衣で通したようだけど、あれは何か意味があったのかな?

上杉さん:ライヴに関して言えば4年間のブランクがあったから、ツアー前にリハビリ期間が欲しかったんです。
それか、ガンズみたいにツアーに精神科医やマッサージ師を同行させるか。どちらも不可能だったので、
”じゃあ自分が医者になろう!”ってことで白衣を着ることにしたんですよ。もし白衣でステージに立って
具合が悪くなって病院に運ばれて本物の医者に治療されたら、これほど面白い展開はなかったと思うんですけどね(笑)
残念ながらステージで何事もなくツアーは終わってしまったんです(笑)


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by sinasoba4 | 2015-10-12 17:20 | ai.ni.co雑誌
1999年6月 CLAP!
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「セイレン」が完成したとき、上杉は「純度100%のロックアルバムをつくることができた」と言った。
あのアルバムが”これがal.ni.coの思うロックです”ということを証明してみせたライヴだった。
ロックというものを追い求め続けてきた少年がいつのまにかロックと同化していた。
そんなメタモルフォーゼの瞬間に立ち会ったような気分とでも言おうが、
この日の彼らは新しい力を手にした自身と確信、エネルギーと喜びに満ちていて、本当にカッコよかった。
アルバムリリース前の2月にも、同じツアーメンバー&ほぼ同じメニューによる
ライヴがあったが(渋谷クアトロ)
あのときのライヴとは雰囲気や力強さが全然違う。リラックスしていて堂々としていて、
だからこそそこから放たれる
パワーは、純粋で濃い、また、それをしっかり受け取っていた観客側の質もよかった。
2月のライヴでは、メンバーが
何やっても「かわいー!」とか叫ぶような勘の悪いファンが若干いたが、
今回のオーディエンスは、al.ni.coの目指すところをよく理解しているようだ。
上杉がMCで「お前らのケツを蹴り上げに来たぜ」と言ったりするちょっとふざけた場面では
「イエー!」と盛り上がり、圧倒的な迫力を醸し出す壮大な曲では、静かに感動を心に刻み、
グランジ系の激しいナンバーでは頭ではなく体でその熱さを感じているように見えた。
演奏の奥にあるテンションやうねりまでも伝えられるミュージシャンが
そろっているからだろうが、中盤の”柴崎コーナー”でインスト(ジェフ・ベックのカバー)をやったときも、
そのスリリングな演奏に会場がは拍手喝采、al.ni.coのライヴが、単なる持ち歌の実演でもエンターテイメント
でもないことを物語っていた。
しかし、何と言っても特筆すべきは、上杉の吹っ切れぶりである。自分の歌に対して一切のあいまいさや
ごまかしを許さず真正面からオーディエンスに対峙したその姿には、何か一度深く深く考え抜いた人間特有のシャープな空気が漂っていた。
これから書く事は私の推測にすぎないので、そのつもりで読んでほしいのだが、
今思うとWANDS後期のライヴでは、彼は自分なりのロックをそこに持ち込もうとただがむしゃらだった。
そして、2月に行われたal.ni.coの上杉として自由に発信できる状況を得て、
自分自身をそのままさらけ出せたのではないだろうか、シングル「TOY$!」を発表して以来、
これまでal.ni.coが蒔いてきた種が、この日ついに花を咲かせたのだ。本編のラスト「Blindmans Buff」の
エンディングで上杉が叫んだロングシャウトは新しい生命の誕生を告げる力強い産声のように胸に響いた。


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by sinasoba4 | 2015-10-12 12:08 | ai.ni.co雑誌
1999年6月 ARENA37℃

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Live at  赤坂BLITZ 4/16・17

ロックを知ったばかりのような少年が、組みたくて仕方がなかったバンドを結成し、ついにステージに立てた喜び
人前で演奏することの楽しさ。そんな初期衝動の塊のような空気がal.ni.coを取り囲んでいた。
演奏が稚拙だとか荒削りだとか、そういうことを言っているのではない。上杉と柴崎の二人は、それぞれのバンドキャリアの
持ち主であることは、みんなもよく知っているところだ。演奏力、表現力は申し分ない。
そこへもってきて、「初心わするべからず」を体現されては、ひとたまりもない。こちら側、ただただ彼らから湧き出るもの
すごいパワーとエネルギーを受け取るしかない。
時間は要したかもしれないが、やっと自分たちだけの音楽、ロックキッズだっつたころの夢を達成できたというような充実感と
満足感がステージ上に溢れ出していた。al.ni.co結成以来、東京で二度目のライヴが赤坂ブリッツで決行された。1度目は2月に
行われた渋谷クラブクアトロ。そのキャパから考えて、初めて彼らを見るオーディエンスが大半だったであろう。
だからなのか、いったいどんなライヴをやるのだろうという期待と興味、半々の視線が、ステージ上に注がれていた。
大音量で流れていた洋楽のパンクナンバーのSEが途切れると同時に客電が落ち、大歓声の中、メンバーが現れた。
エスニック調のイントロに導かれるまま、上杉の熱を伴った野太い声が、ゆっくりと場内に響きわたり、幕開けが宣言される。
アルバムの1曲目に収録されている「Prologue」だ。その声は初めて見るものの戸惑いを、少しづつかき消していくかのような
力があった。続いて披露されたのは、3rdシングル「カナリア」ノイジーなギター、ヘヴィなリズムとリフ、がなり声が微妙に絡み合い
協力な音の塊となって圧迫してくる。
2曲目にしてすでにal.ni.coの本領を見た。
CDで感じられたあのヘヴィーさ、タフさ、グルーヴ感が、数倍以上にも膨れ上がっていたのだ。そこに初期衝動が
加わっているものだから、とにかくすさまじい。それに遅れをとるものかと必死に食いついていこうとするオーディエンス。
最初にあった期待と興味の視線は早くも熱い眼差しにすり変わっていた。
そんな風に、圧倒的なテンションで畳み掛けるかと思えば、上杉が客席を指差し、楽しんでいるのを確認すると
「うんうん」と頷いてみたり、両手を広げ笑顔を向けたりと、オーディエンスとのコミュニケーションも忘れない。
その一方で、「今日はオメーラのケツを蹴り上げにきたぜ!オメーラも蹴られにきたんだろ?」に「変態のステージに
よく来たな!変態同士仲良くしようぜ!」なるMCが飛び出し、本編が終わるとマイクをガンっと投げ捨て、上杉は
さっさと引っ込んでしまう。まったく突き放しているのか、引き寄せているのか微妙なところ。だがそのバランス具合が
良い味を出しているんじゃないかと思った。
ただ疑問だったことがひとつだけあるアルバム「セイレン」とシングルナンバーを中心にライヴは進行していったのだが
それだけでは曲数が足りないと思ったのか、合間に数曲、カバー曲を演奏したのだ。その中では、柴崎自らがヴォーカルを
とり、彼が好きな洋楽ナンバーを披露したものもあった。楽しそうにギターを弾く彼は、見ていて微笑ましかったが、
トータルの演奏曲が少なくてもオリジナルだけを一気に披露した方が、もっとal.ni.coのカッコ良さが伝わったんじゃないだろうか。
例え、曲があまりなくても濃度の高いライヴであれば満足できる。彼らにはそれが出来る力がきちんと備わっていると
確信出来たのだから。しかし、これらは今後、活動し続けていく中で、自然と解消されるはずだ。それが解消されたとき
いったいどうなるのだろうか?考えるだけで、身震いがする。

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by sinasoba4 | 2015-10-12 04:29 | ai.ni.co雑誌
1999年5月 B-PASS


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上杉さん:まあ、でも楽しかったですよ。あの4年ぶりなんですよ。ライヴ。だからリハビリの時間も必要だったんですけど、
結局リハーサルも4回しか入れなかったんですよ。そのわりにはビデオ(今回のライヴを撮った映像)を観て面白かったから(笑)
”面白れーなコイツ”とか思ったりして(笑)でもステージに立って最初に感じたのは、俺とか柴崎のファンはいっぱい来てるなと
思ったんですけど、al.ni.coのファンは半分以下だなって思って・・
・・・それは肌で感じたんですけどね、うん。え?
ああ、「うるせえ!」とか言ったときですか、”何か喋ってえ♡”って言われたんですよ(笑)
”サングラス取ってえ♡”とか、失礼ですよね、この格好がいいと思って出てるのにねえ?(ケラケラ笑う)
でも、ビデオ観て驚いたんですけど、ピッチ(出ました、とことん音程にこだわる男:笑)
がめちゃくちゃ(笑)あれなんですよね、歌っててもモニターに足をかけちゃうクセとかあるんですよ。
で、足を乗せるとまったく自分の声がダメ(聴き取れない)になって、ハケるたびにピッチがズレてるんですよ
”ちょっと待って!”とかいってバックをストップさせて歌い直したりしてとか(笑)んー、結局”TOY$!"を
出した時と(このライヴ)も同じことなのかなって。
自分がやりたいことをやりたいようにやって”違う!”と思う人は離れて行くだろうし。だから、僕らにとってはそういうことを
やっていく作業が必要なんですよね。ん・・・・出来ですか、60点くらいですね。本編が終わってアンコールがあったじゃないですか
で、何かアッパーな曲で一発かませるヤツがあれば出ていこうと思ってたんですけどなかったんですよ(笑)
んで、実は前の日まで相撲取りみたいな声で。結構、リハーサルでも全部ちゃんと歌っちゃうから3日くらい前にやっと
戻って。コンディションとしたら中の下くらいで。だから、喉は完全燃焼したけどステージはどうかなあなんて(笑)
いや、でも、ある意味予想通りでしたよ。WANDSの上杉と柴崎を観に来てるファンとal.ni.coの音を聴きたくて
来てる人と2種類の人がいて、どうコントロールしたらいいか結構難しかったですね。だから変に喋らない方がいいかなと。
でも、アルバムの曲とか、まだ知らない人もたくさんいたのに、あんなに盛り上がってくれるとは思ってなかったし、
テンションも高くて。その中で自分を出せたからいいかな、とは思ってますね。


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by sinasoba4 | 2015-10-11 18:51 | ai.ni.co雑誌
1999年5月 GIGS


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柴崎さん:今回のツアープログラムは最初は練に練ってCDの世界を再現する方向でやろうと思ったんですよ。
でもそういう時間がなくて(笑)”メンバーが決まれば音も決まるだろう”っていう発想に替えたという。

●そのメンバーを簡単に紹介してくれる?

上杉さん:ベースのミチアキさんは、まだボクが一人でal.ni.coをやろうとしていた頃に少し手伝ってもらったことが
あって。その名残が「Providence of nature」のアレンジやベ-スに残っていたりするんですが、
ドラムのロジャーさんも、その時に叩いてもらった人

●ステージで見るとハードロック系の人に見えましたが

柴崎さん:うん”ツクターン”ってフィルをよく使うところとかね(笑)

上杉さん:リズム・キープがしっかりしている上に、重い音を出す。ステージでも背中に風圧を感じるドラムを
叩いてくれるんですよ。そこが気に入っています。

●サポートのギタリストは?

柴崎さん:堀越さんは足元にコンパクトエフェクターを並べているだけなんだけど、そこから凄くいろんな音を
出すんですよ。”それ、どうやって出しているの?”って聞いたら”こんなの踏めばピーって鳴るように
なっているんだよ”って感じで、とにかく余裕のスタンス(笑)刺激受けたね、あれは。

●選曲についてはどんな風に?

上杉さん:とにかく曲が足りなかったんで、あるものは全部やる方向で(笑)

●カヴァー曲も3曲やっていましたが。

上杉さん:ニールヤングのナンバー(「HEY,HEY,MY,MY」)は曲もそうだけど、詞の内容も好きだったから。
かつてロックンロールは死んだと発信したセックスピストルズのヴォーカリストのジョニーロットンに向けて
”ロックンロールは死んじゃいない”って歌ってるあたりもね。

●ニルヴァーナのカヴァー(「RAPE ME」)の方は?

上杉さん:あれはもう”みんなオレ達のこと、ニルヴァーナ好きだと思っているんでしょ?”って感じで
御期待に沿ってみたという(笑)

柴崎さん:ライヴで最後まで”ニルヴァーナ”って叫んでるお客さんがいたよね。”さっきやっただろう?”って
言いたくなったけど(笑)

●そしてビートルズのナンバー(「LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS」)

上杉さん:リハ中にひらめいたんですよ。”LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS”っていいんじゃない?”
って

柴崎さん:そこに上杉が日本語の歌詞をくっつけて

上杉さん:以前からあったオリジナルの詞を合体してみたんだけどね。新たに3曲も英語の曲が増えたら
詞が覚えられないと思って(笑)

柴崎さん:上杉がリハに来ない時は、代わりにロジャーさんが英語で歌っていたんだけど

●リハに行かない時もあったの?

柴崎さん:ヴォーカルの場合、リハで歌いすぎると、本番で声が出なくなっちゃうから

上杉さん:特にオレはリハであろうと何であろうと全開で歌っちゃう方なんですよ。
そこに自分以外の人がいるだけで、”歌を聴かれてる”っていう気持ちになっちゃうから。
そんなわけで、今回はリハは4回ぐらいしか行かなかったんです。

柴崎さん:オレも自分の機材が思ったように働いてくれなくて、最初の何回かは演奏は上の空って感じ
だった。だから、実質はオレもリハは4回くらいの感覚で(笑)
なんせ今回みたいにオール生(演奏)のライヴって、ほとんど初めてだったから。その分、考えなくちゃいけないことが
多くて。

●オール生は初めて?

柴崎さん:前のバンドの時は、コーラスとかも3人くらいがいた上でだし。機械で。

上杉さん:全曲同期ものだったですからね。

柴崎さん:ただ、曲のテンポも小節数も完璧に決まっている同期ものの中では、自分のミスは単なるミスにしか
聞こえない。その点、今回はまったくの生だった分、すべてがもっと流動的だったけどね。誰かがリハとは違うことしても
みんながそれに合わせてくれて

上杉さん:すみません、迷惑かけて(笑)

柴崎さん:いやオレも結構間違えたから(笑)それでもサポートのメンバーが場慣れしてる人たちだったから。
かなり助けられたけど。

●CDで耳にすることができるあの凝ったナンバー達をライヴでやるということ自体、大変なことであるわけで
各自、自分のパートを覚えるだけでもね。

柴崎さん:「PLAYER」みたいに面倒臭い曲はサポートギターの堀越さんに各パートをバラでカセットに落として
覚えてもらったんですよ。完成型の音源だけを聴いてもらっても、どこを弾いたらいいかわからなくなっちゃうから

●凝った構成の曲を完全生バンドという未体験スタイルでやる、そのことで本番前に緊張したりはしなかった?

上杉さん:それはなかったですね。本番中に気持ちよくなってボーッとしちゃったけれど。

柴崎さん:オレ酸欠でボーッとした(笑)

●例えばクアトロっていうライヴハウスのようなコンパクトな空間は、ホールが多かった前のバンドバンドの
ライヴとは何かが違ったりした?

柴崎さん:セッティングは違っていましたね。ステージもそんなに広くないから、以前みたいにワイヤレスは
使わずに、シールドでやることになって。それはそれで良かった。音質的にシールドの方が全然いいから。

●お客さんの反応についてはどうだった?

上杉さん:”もっとしゃべって”とか”サングラスとって”とかいろんな意見があったんですけどね(笑)

●本番中はとらなかったね、サングラス

上杉さん:内側が曇って盲人状態だったんだけど、とりませんでした(笑)
お客さんの好みに自分を合わせていたら、以前のバンドと同じになってしまうと思ったもんで。
WANDSの頃のオレらの亡霊を観に来られても困るっていうか。こっちとしては”これはal.ni.coなんだから
しょうがないじゃん?”って気分でいるわけで(笑)

柴崎さん:オレはほとんどお客さんのことは見えていなかった。それが良いと思ってないけど、とにかく
意識はプレイの方に集中していたから。そのせいか、”サイドギターの人の方がよっぽどアピールしていた”
って声も聞いたんですけどね(笑)でも、前に出てネックを上げたりするだけがアピールとは思わないし

●本当にそうだよね。実際、柴崎くんはお約束で客を煽る人達の数十倍のパフォーマンスを見せてくれたし
特にこの雑誌の読者だったら、手元を見ているだけでも時間が経つのも忘れたんじゃないかな?

柴崎さん:とにかくプレイに専念しましたから。フットスイッチを踏むことまで含めて。

●クアトロのライヴは、ヴォーカルはちょっと音程がとり辛そうだったね。

上杉さん:モニター・スピーカーに足をかけちゃうと、自分の声が聞こえなくなって「カナリア」っていう
強敵もあったし。ライヴでは最もやりたくない曲(笑)

柴崎さん:でも、シングル曲だから、最もやらなくちゃいけない(笑)

上杉さん:でも、まあとりあえずは4年ぶりのライヴってことで観てもらえれば、後で記録用に録ったビデオを観て
思ったんだけど、変なやつなんですね。al.ni.coのヴォーカルって(笑)ファンからも”あの怪しい動きが・・”
って声があったけど、確かに怪しい(笑)それがオレの地なんだけど(笑)このバンドではそこも見せちゃえっていう。

●一旦声を出すと止まらない人っていう印象もあった。10回くらいシャウトしていたし。

上杉さん:始まる前は”シャウトなんて死んでもやるもんか”って思っていたんですけどね(笑)そこはちょっと
お客さんにのせられてしまったかもしれない。

●そこら辺も含めて、今後に向けて思うことは?

柴崎さん:ゆる過ぎず、固め過ぎずに自分らが最後まで飽きないでやれたらいいですね。

上杉さん:al.ni.coの音楽を純粋に楽しみに来て欲しいってところですかね。動物園のパンダを見るようなノリじゃなく、
単純に音を楽しみに。そうなってくれると、こっちもまた別の表現が出てくるかもしれないし。


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by sinasoba4 | 2015-10-11 12:10 | ai.ni.co雑誌