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上杉昇さんUnofficialブログ ~Fragmento del alma~ 

wesugisan.exblog.jp

上杉昇さんの歌声をもっと沢山の人に聴いてもらいたいのと、過去、現在を含め、HP主流の時代は、充実したHPがありましたが、ブログはないなと感じたので、自分で作ってしまえ~という想いで作りました。何かを感じて、上杉さんの音楽を聴いてみたいと思ってくれたら、本望です。

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1999年 4月 BANDやろうぜ

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●「TOY$!」「晴れた終わり」、そして「カナリア」と徐々に姿を見せてきたアルニコがいよいよファースト
アルバム「セイレン」を完成させた。
本人たち自ら”純度100%のロック”と語る。非常にテンションの高い作品だ。激しさと静けさの同居するサウンド
内面を深く掘り下げた歌詞。そして何よりボーカルの上杉とギターの柴崎によるコラボレートがスリリングなせめぎ合い
を聞かせる。

●最近まで作業に関わっていたみたいですけど?

柴崎さん:やりかけの曲を最終的に仕上げる段階にきて、直したいところも出てきて。2年前ぐらいに
やりかけた曲もあったから、どういうつもりでアレンジしたか思い出すのに苦労したり、今だったらこうするというのを
加えたり

上杉さん:詞の部分では、おおいに煮詰まりました。
サウンドを取るか、メッセージを取るかっていうところで悩んだんですけど。結局、それなりに
答えを出すって言っちゃった以上は、日本語の曲もあった方がいいかなと。
よりダイレクトに伝えたいという思いがあったので

●柴崎くんはその間、スタジオにずっと入ったままだったんですか?

柴崎さん:細かい直しをしたり、ドラムの録りをディレクションしたり。サウンド面では僕に一任されるというスタイルでやってました。
大変だったのは、プリプロでアイデアをなかなか超えられなくて、結局そのアイデアを残したり

上杉さん:ずっと新しいことをやりたいと思っていたんですけど。今回は新しいことは言い切れないですけど
今後新しい事を目指していくにあたって、いい最初の一歩が出せたんじゃないかなという気がしてて。
個人的には純度100%だと思えるロックアルバムを作るというのは10代のころからの夢だったので。
ここまでくるのに10年かかったまというか(笑)思い残すことがひとつ減ったかな

●確かに純度100%という気はしまっす。音も生々しいし

柴崎さん:そうですね。基本的にレコーディングって、この二人とエンジニアの3人でやってるんです。
そのコラボレーションでやりだしてから、自然にそういう方向にいったんです。
デジタルチックな引き出しとかもそんなにあるわけじゃないから、バンドサウンドに魅力を感じているから
シーケンサーとかシンセでやりそうなことをギターでやったりとか

●ギターの引き出し、多いですよね。曲の場面に応じていろいろなアプローチがあって

上杉さん:しつこくやってますからね、みんなイヤな顔になってる(笑)

柴崎さん:しまいには一人でギター・ダビングしてる(笑)
かなりいろんな種類のギターを使ってます。カスタムメイドのストラトモデルとか、基本はストラトモデルが多いですけど

●今回の歌詞って一見抽象的に思える書き方をしていて、実は本音が隠されてるような気がしましたけど?

上杉さん:個人的にはそうですね。「晴れた終わり」の続編というか、自分のひとつの答えはだせたかなという
気はしてるんですけど。でも、ひとつの答えでしかないと思うので。答えはまだあるのかもしれないし


●サウンド面でこだわったことというと?

柴崎さん:ただ珍しい、で終わらないようにしようということはいつも考えていて。自分にとって刺激がある、
新鮮に思えるうちは何かいつも欲しいなと思っているんです。

●やり続けていると、なかなか新鮮なものって出てこなくなりますよね?

上杉さん:ノウハウとか引き出しの中からだけで作る新しい音楽っていうのは難しくなってきてますね。
でもアルニコはいろんなことにチャレンジして残る価値のあるものを作りたいと思っているから。2人の間でしか
出てこないものを価値のあるものとして、どんどんこれからそれを掘り下げてやっていきたいんですけど。
そういう意味では、今回プロトタイプのような感じもしているんです。

●今は二人でできる最大限の事をやろうと?

上杉さん:もともと本質的にもっている音楽性が違う二人なので

柴崎さん:違う背景を持っているという意味では、異種格闘技的な部分はアルニコの面白い部分と
思っているんです。ハプニング性というか

●タイトルの「セイレン」って人魚の事ですが?

柴崎さん:半分人間、半分鳥、なんです。海に現れ、美しい歌声でおびき寄せて船を遭難させるという。妖精なのか怪物なのか。
自分たちも美しい歌声じゃないですけれど(笑)ロックというものに引っ張られ、沈没させられそうになったり、
いろんなことがあった中で今回のアルバムができたので。ロックにおびきよせられて、沈没しそうになったけれど
生き残った人の歌(笑)

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by sinasoba4 | 2015-09-30 19:38 | al.ni.co雑誌


「友よ」岡林信康さんの曲を、上杉さんが、イベントライヴ出演時にカバーされたようです。




上杉さんの歌声は心に響きます。


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by sinasoba4 | 2015-09-30 06:21 | 上杉昇

1998年11月11日 al.ni.co 「晴れた終わり」リリース

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晴れた終わり

#1:晴れた終わり
作詞:上杉 昇 作曲:上杉 昇 編曲:柴崎 浩

#2:Providence of narure
作詞:上杉 昇 作曲:上杉 昇 編曲:鈴木ミチアキ

#3:不変のうた
作詞:上杉 昇 作曲:上杉 昇 編曲:上杉 昇


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いよいよ第2弾「晴れた終わり」がリリースされる。
al.ni.coのデビューマキシシングル「TOY$!」はいろいろな意味でショックだった。
ハードエッジなサウンドに呼応するヴォーカルは、上杉昇と柴崎浩の変貌と成長を見せつける出来だった。
その鋭さと爆発力はリスナーにショックを与えたばかりでなく、al.ni.coの二人にとっても衝撃的だった。
「もともと自分の中に自己完結してしまう要素がある。「TOY$!」を出したときの姿勢に、自分自身が追い込まれて
いった。それで、しばらくは次の作品に向かう必然性を探していた(上杉)
デビューまでに費やした時間の長さと「TOY$!」で吐き出した怒りや悲しみの大きさの反動があったのだろう。
「al.ni.coはゼロから始めたから、すべてプラスだと思っている。でも自分のオリジナリティを考える必要は
感じていて、作品ごとに正直に出すしかないと。「TOY$!」で俺は”怖い人”と思われたかな(笑)
ただ次もそれを期待されても、なるようにしかならない(柴崎)
「TOY$!」ショックからスタートしたセカンドシングルプロジェクトは長時間に渡った。
ひとつ、作品が世の中に出たことで、ふたりの中に意欲と展望が生まれたのだった。
アルバムに向かおうという姿勢と、次の作品に求めるものがぶつかり合っていた。
「自分が聴いて癒されるものを、理屈じゃなく作るしかなかった」(上杉)
「癒されたいなという気持ちもあったけど、メラメラするものもあった」(柴崎)
このふたりの多少ズレた心が「晴れた終わり」に表現されていく。曲のタイトルのまま上杉の静けさと強さは
詞曲に反映された。一方で柴崎の欲望は、たとえば中低音を奏でるチェロに凝縮されている。
「この曲を最初に聴いたときに感じた”童謡のような安らぎ”に、サウンドを仕上げるにつれて還っていった」(柴崎)
「晴れた終わり」は、非常にユニークな耳触りのサウンドになっている。
「TOY$!」のときには削り落とされていたロマンティックな部分が加えられている。
一方でエッジは全く磨滅していない。
「今回は自分を解放できるような作品を背負いたいなと思ってたんで、
これを作って良かったと思ってます」(上杉)
「晴れた終わり」は文字通り、al.ni.coのセカンドステップになった。ヘヴィーなデビュー曲を出した反作用を
ふたりはしっかりと受け止め、上昇力を強めている。
柴崎は「al.ni.coを始めるとき、すごく未知なところが面白いと思っていた。」と明言する。
だから、今作品ごとに自分の新たな側面を発見することが楽しくて仕方ないようだ。
「ギターと声を考えて、全体としてもちゃんとしてないといけないけど、ギターのトラックだけで
もひとつのアートになってる感じが欲しい。ふたりでやることによって生まれるものが未知であり、
、だから今後、また全然違うことをやりたいと思う。そこに共通点があるのかなって不安はあるんだけど、
それは聴く人が思ってくれればいいやって思って」(柴崎)
「自分が考える最低のクオリティを越えることができるのかという不安はある。特に歌入れのとき
は、ディレクションするもうひとりの自分のプライドに緊張する。そいつはもう、
ふてぶてしいです(笑)その緊張がいいほうに作用してると思う。
柴崎は同じテンションで付き合ってくれるから、助けられてますね」(上杉)
現在のシーンにはヴォーカル&ギターのユニットが多く存在するが、al.ni.coは明らかに一線を画している。
ギターをヴォーカル並みに扱うギタリストと、クオリティを越える感情表現を狙うヴォーカリストのコンビは
誰もまだ踏み込んだことのないヴォーカルミュージックを目指している。
「晴れた終わり」以降、「次の言葉がだんだん生まれて来ている」と上杉は語る。この言葉に柴崎の
「未知のものを生み出す楽しみ」を重ねたところに、al.ni.co待望のファーストアルバムの姿が見えてくる。
もっとハードエッジに、もっとロマンティックに。al.ni.coは軽くて薄い時代に属さない。
彼らの声とギターには、とてつもない魔力が潜んでいる。


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by sinasoba4 | 2015-09-30 05:49 | al.ni.co

1998年3月21日 「TOY$!」al.ni.coリリース

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#1:TOY$!
作詞:上杉 昇 作曲:上杉 昇 編曲:柴崎 浩

#2:無意味な黄色~Meaningless Yellow
作詞:上杉 昇 作曲:上杉 昇 編曲:柴崎 浩

#3:雨音”EXPANDED DEMO TRCK”
作詞:上杉 昇 作曲:上杉 昇 編曲:柴崎 浩


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オモチャのお金じゃ何も買えない

オモチャのお金じゃ何も買えない。ましてお金のオモチャになんかなりたくもない。初めて「TOY$!」
を聴いたとき、そう思った。新聞やテレビが「マネーゲームはもう終わりだ」とウソくさく騒いでいる
時期だからこそ、この歌がそう響いてきたのかもしれない。
そして何より、上杉昇と柴崎浩が本当に久しぶりに新しい歌を届けてくれた
ことが嬉しかった。それにしても永い沈黙だった。91年、WANDSのメンバーとしてデビューし、
そのヴォーカルとサウンドはあっという間に音楽ファンに大きな支持を集めた。
ふたりはデビュー当時にすでに相当の実力を備えていたが、本当の成長はその後に始まる。
抜群の耳とセンスを武器に、本格的なロックに力強く突き進んで行く。が、傑作アルバム「PIECE OF MY SOUL」
を発表した後、96年に脱退。昨年11月にふたりはal.ni.coを結成した。その沈黙の間、彼らはそれぞれの
音楽の方向と、お互いの必要性と彼らなりのやり方で吟味し、確かめていたのだろう。
al.ni.coは上杉昇のリーダーユニットであり、柴崎は「俺は手助けをしているだけ」とはっきり言い切る。
が、その言葉に冷たさはない。作品に対してひとりひとりが自分のポジションを
しっかり持っているということなのだ。
その冷静さがal.ni.co結成を決心させ、作品を熱くさせている。またそのことはクールでホットな、
恐ろしく振れ幅の広いal.ni.coの方向性を決定づけている。
攻撃的なロックのテイストと、非常に丁重に作られたポップの両立。
デビューシングル「TOY$!」の切れ味の背後には、対極にあるポップを充分予感させる何かがある。
70年代にロックはKISSを頂点とするエンターテイメントになり、同時にその反発としてパンクを生んだ。
その両方が80年代のロックを形作っていった。80年代に生まれたテクノやグランジやヒップホップは、
クラブをキーワードにして90年代おn新しい音楽を生む。
90年代の終わり、次のシーンの到来の予兆の中で、ついにal.ni.coが
語りだすときがきた。ひりひりするようなポップ。
それは痛みを知りながら、ポップな楽しさを味わえる者に
しか作り出せない。今の時代のリアリティとは、そうしたものだろう。
スタートしたal.ni.coは、沈黙の分だけ素晴らしい勢いで走り出す。オモチャのお金は燃やしてしまえ。
その炎の中からal.ni.coはダッシュする。

平山 雄一


SHOW WESUGI
上杉 昇

「ちょっと、幼稚なところがあるんじゃないのかな?」...先日、ある病院で医者
からこんな風に言われた。「なんてモノの言い方を知らない医者なんだ!」と思
いながらも、僕は、無意識に「TOY$!」のことを思い出していた。丁度、制作期間中
だったという事もあると思うけど、おそらく、この曲の歌詞を書いている時に、
「青臭い理想論」...。「青臭い」という「言の葉」。でも実際、その言葉には、
どんな意味が含まれているんだろう?...「非現実的な」?「大人げない」?「未完成な」?
そして、「幼稚な」?
...僕は、自分自身、青臭かろうが、幼稚だろうが「大いに結構」だと思っている。
完成されてしまったものに、成長はないし、興味もない。そして、ありきたりな
形での「完成」なんて、したくもない。...とにかく、物事をハッキリさせるのも、
あんまり好きじゃない。やっぱり、理由は、つまらなくなるから。
しかし、そんな僕の曲の中でも「TOY$!」は、比較的ストレートなものになってしまった...。
(あくまでも比較的にね!)この曲は、とにかく「歌わなければ次に行けない」
という感覚が強かった。だって、「誰が誰だろうと意味がのない世の中なんて、まっぴらだからね!!」
分かってる...所詮、人間なんてどんなに「きれいごと」を言ったって、命あるものを食って
生きてるんだし...。だけどね、「抵抗」を辞めたら終わりだと思うんだよ。
...少なくとも僕はそう思う。ましてや「開き直る」もんじゃない。...誰かさんみたいに声を大にしてね。
もう一度言う。「幼稚だろうが大いに結構。」「青臭かろうが大いに結構!」
...でも何故そう言い切れるんだろう?...自分でも良くわからない...。
カップリングの「雨音」の詞は、それに近いテーマで、極めて感覚的に書けた。
「雨音」はその意味で、(何故言い切れるのか?という)自分自身にとっても、大きなヒントに
なればいいと思っている。.......かも


HIROSHI SHIBASAKI
柴崎 浩

随分荒削りで直情的な曲でのデビューとなりました。「TOY$!」のクレイジーさには我ながら
驚いています。3、4年前の自分が聴いたらきっと信じられないだろう。
自身の音楽的な衝動が何なのか、わからない部分もあるのですが、この曲に取り組んでいる時は、
日々生きている中での色々なわだかまりのようなものを、曲の中へ吐き出すようなコード
(♪枯れた心が~のところの和音)は、普段は自ら好んで使ったりはしませんが、
あのきつい響きこそが「TOY$!」の核心なのかも知れないと思って、デモのフィーリングを
そのまま生かしました。曲の力によって、自分の中の意外な狂気に似たようなものを
引き出されたと感じています。
al.ni.coでの僕のアプローチは、上杉からデモを受け取り、そこからメロディーと、
僕なりのイメージを抽出してやっているので、はっきり言って成り行きまかせです。
故に、今後どういう方向に進むのか分からないし、僕自身興味津々なのですが、
もっともっと聴く人の心を掻き乱したり、安心させたり、夢見ごこちに
させたりするような、感情を刺激する音を作っていきたいと思っています。
そして、それをみんなと分かち合いたいと思っています。





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by sinasoba4 | 2015-09-29 18:55 | al.ni.co



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●思えば彼はデビューの頃から今まで、普段のファッションはライダースジャケットに帽子。いわゆるロック小僧の気合十分!的なスタイルだけれど、それは彼が音楽に人生を賭けようと決めた時から変わらないものらしい

上杉さん:最初はハードロックも、本当雑音にしか聴こえなくて・・・・好きな娘が出来て、振られたときに”うるさいのが聴きたいなあ”と思って友達に借りてきて聴いてるうちに、が始まりでしたね。歌い始めたのは高校1年ぐらいの時で、友達に”ヴォーカルがいないんだよ、演ってくれない?”って言われて遊びのバンドでスタジオに入って。勉強はあんまり好きじゃなかったんですけど、すごい昔から自信過剰な奴で。例えば音楽の授業を受けても”何でこんな奴(過去の音楽家達)のことを覚えなきゃいけないんだ!俺の方が凄いかもしれないのに”とか考えてたしね。極端な話。だけどとりあえず、”自分が何をしたいのか”っていうのはなかったんですよ中学卒業してからしばらくずっと悩んでる時期が続いて・・・遊びでバンド演って、まあ学校行って。真剣に音楽演ろうか、それともみんなと同じようなレールに乗っかるかっていうのを凄い悩んで、どっか吹っ切れなくて。それが振っきれたのは本当につまらない事なんだけど・・・友達と喫茶店行って、”ガンズ(&ローゼス)知ってる?”ってビデオ観せられたんですよ。まだガンズがブレイクしはじめの頃で、曲は聴いててもビデオ・クリップは観たことなくて・・・・初めて観せられてすげえ衝撃で、もう”ここしかないな、自分の行き場は!”って・・・おおげさな言い方なんですけど、”これのためだったら自分は死んでもいいな”って場所にずっといきたいなって思ったし”一生それを演っていけるものを選ぼう”と決めてたから

●ガンズ&ローゼスにショックを受けた彼は単純にハイトーンを出せるようになりたい!という理由からヴォーカルスクールに通い始める。口の聞き方から複式呼吸法まで、ロックヴォーカリストに必要な基礎を教わりながら、一方ではアマチュアバンドとして、ライヴハウスで歌うという日々を送っていたらしい


上杉さん:最初のバンドはハノイロックスとかのロックンロール系で、あのショックを受けてからはハードな方に行って・・・町田とか横浜のライヴハウスで演ってて・コピーバンドのわりには(ファンに)握手を求められたり(笑)してましたね。俺はそのバンドをずっと演って行きたくて・・・クサい言い方だけどメンバーの中でも友情みたいな物があったし。あれがいわゆる青春っていうやつだったのかなって・・・・今思うと。でもメンバーが就職の時期になったり、家庭の問題でロックを続けられ
なくなったりして、結局俺一人取り残されて。それからはあらゆることをしましたよ。雑誌のメンバー募集やレッスンに行ってた
学校の講師の人に”メンバーいたら紹介して”って言ってみたり・・・で、結局そこで紹介してもらった奴とヘヴィなバンドを演りだし
たんですけど。メンバーはみんな年上で、本格派志向というか・・・・何かこう、知らない土地にポーンと入れられた迷子の猫の
ような・・・・はは。そのバンドはアマチュアのわりにテクニックもあったんですけど、今、柴崎とかに聴かせると馬鹿に
されますね(笑)


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●そのバンドも年長のメンバーが大学卒業の時期を迎えると空中分解した。その後幸運にもスクールを通して
WANDS結成の話が舞い込み、急転直下彼はプロとしてのキャリアを歩み始めるのだが、ライブハウス叩き上げの
ロックヴォーカリストだった彼にとって、プロの要求する繊細な歌のクオリティはとてつもなく過酷な物だった

上杉さん:もう本当・・・それまでの自信は煙のようで(歌の音程をキープするなどの要求に対する)
打撃は物凄くありましたよ最初は・・・・うーん、俺じゃないっ!みたいな(フラストレーション発散のために)一人でスタジオ行ってテープかけて昔の曲を歌いまくったりもしてました。恥ずかしいけど”今日はこういう感じで歌はどうだった”
とか必ず毎日書いてたし。でも今はそんなこともないし、気持ちいいというか・・・
それはこの2年間弱で自分の中の”上杉 昇”っていうヴォーカリストの理想的なヴィジョンがはっきりしてきたから・・・歌うことの意味が分かりかけてっきたというか、自分自身が何なのかっていうのが見えてきたのが一番大きいと思うんですけど

●ご存知のようにWANDSはデビュー以来一度もライヴを演っていない。テレビ出演での演奏を除けば
レコーディング時以外、彼が歌を歌う機会は皆無なわけだ。それなのに作品を重ねるごとに彼のヴォーカル
クオリティは高まり、ハードエッジな味わいをさらけ出し始めている。

上杉さん:レコーディングでも、詞を書く段階で耳にタコが出来るほどテープを巻き戻して聴きながら
もう自分の中で歌ってるんですよね。それに本チャンの歌を録るまでに何回も歌いますから・・・
もう(録音)ブースの中に入ると4時間とか歌いっぱなしで、自分の声が出なくなるくらいまで
出しまくって。それとやっぱり自分の中にある”思想”みたいなものや・・・・詞を書くことって
自分の中にある思想をいかに文章で描くかってことだと思うんですけど・・・・・
感情移入の仕方とか、以前よりも全然集中力が増してきたっていうのはあります。
詞の内容がより自分に近くなったぶん、それだけ詞の中に入り込めるようになってきてて


●そんな彼の荒削りなパワーを含んだミニアルバム「Little Bit・・・」に続いて、11月17日には
最新シングルも発表される予定だ。
「Jumpi'n jack Boy」と「White Memories」の2曲が両A面扱いで発表されるこの作品は、WANDS独特の
突き抜けた疾走ロックエッセンスをブチまけた前者と、じわじわ温もりと刹那さ身体に回りながら泣けてくる
ファンク・ミディアムの後者という絶妙のバランスを持った作品で、この1年半ほどの時間ほとんどをスタジオでの
制作活動に費やしてきた彼らのある意味での集大成であり、メモリアル的な意味合いさえも持ってるような
感触だ。

上杉さん:1曲目に関しては俺のわりに・・・って言うと変ですけど・・・ラフに詞は書けました。
”君が欲しくてたまらない”ってZYYGに書いた曲を、実は俺凄い気に入ってて。自分で歌いたかったなあって
いうのがあってね、WANDSでああいうノリの曲が欲しかったっていうか。
直球一本?そうですね。自分の欲求とかをそのまま言葉にのせてるって感じかもしれませんね。2曲目は
デビュー当時から大切にしまってあった曲で、サビ以外の詞をあらたに書き換えて・・・・
まあ、恋愛に対して大人になりきれない自分というのがあって、それがテーマです。
今、聴き直してみると、やっぱり恋愛とかって大人になっちゃいけないものなのかなって
思ったりしてるんですけど

●実は彼には「White Memories」に対して相当の思い入れがあるらしい。どの作品もビックセールスを
記録し、いわゆる”普通の男性として生活できずらくなってしまった一人のミュージシャンである彼が
93年の今直面しているプライベートにおける壁、憧れ、苛立ち、そして恋愛への感情が結晶のようにつまった
生身のラブソングと言っても言い過ぎでない

上杉さん:今の俺の現状って・・・WANDSっていう大きな塊が目の前のここにあるんですね。でもそれから
目をそらせば、普通の世界にはいろんな事があって・・・恋愛とか結婚とか生活とか・・・
結構それが悔しかったりとか、逆に素敵に見えたりして。
どこかの雑誌か何かで読んだものの中に・・確かアメリカかイギリスの映画女優か何かだったと思うけれど、リムジンとか
の車の中で街を眺めてて・・・ウインドウショッピングしてる人をみて羨ましく思ったっていう話があるんですけど、
もしかしたらそれに近いかもしれない

●僕たちには想像もできないようなミュージシャンとしての”絆”を作品に生身や感情を注ぎ、歌う事で
乗り越えようともがきながら彼は生きている。
けれど、確実に言えるのは、この歌が僕たちの感情へ自然に重なり包み込んでくれるようなエネルギーを
持ってるということ・・・・
つまり彼自身が今も、僕たちに限りなく近い場所で生きているという事だ。それが今、なんだか凄く嬉しい。


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by sinasoba4 | 2015-09-29 06:34 | WANDS雑誌
1999年 4月 B-PASS
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●以前も言ってましたけど、イントロ部分、いわゆる「Prologue」はチベット音楽みたいなことを
やってますよねえ。

柴崎さん:チベット音楽かどうかはわからないですけどね(笑)

上杉さん:それらしきことをやってますよね(笑)

●この「Prologue」をバックにもっとずっと歌っていてほしかったんですけどね(笑)

柴崎さん:それね、最初(やってみようかと)考えたんだけど、ずっとそれだと誰にも聴いてもらえないんじゃ
ないかと思って(笑)

●あははははは、あ、でも柴崎さんこの前は取材遅刻してきたから喋って下さいよ(笑)

柴崎さん:結構、皆、期待してくるんだろうなって・・・でも、今はライヴについて考えてますね

●2月にもう1発目のライヴがありますからね(注:この取材は1月下旬に行われました)

柴崎さん:それを考えるとリハーサルは1週間くらいしかないですからね

上杉さん:まあ、ステージに立ってパーフェクトに全部こなすことが表現だとは思わないので、どうなるか
分からないですね

●まあ、ゴチャゴチャ言ってないで、俺らの好きにさせろよ!ってことですね(笑)

全員:あははははははは

●これだけクオリティの高いものを出されたからにはライヴも期待しますよ
それに、2人組のユニットだからって家でチマチマ打ち込みとかやってるバンドどは誰も
思ってないですからね。

上杉さん:ま、生命維持とプライドの維持ができればいいと思ってますけどね。
それができればいいライヴになるんじゃないかと

●で、僕は心配してるんですよ。3月も4月も3~5本くらいライヴが入ってるじゃないですか。最後の方は
燃え尽きて灰になってるんじゃないかって(笑)

上杉さんん:あはははははは

柴崎さん:スケジュールも飛び飛びで入ってますからね

●何か、話が先にライヴの方に行ってるんですけど、率直に言ってこのアルバムに対してどう思ってます?

柴崎さん:最初に上杉と音楽を作り始めたわけで、それがひとつひとつの作品になりアルバムとして
形になったという充実感はありますね。で、もっともっと可能性については感じてますね

●なるほど。でも、こう、マキシシングルじゃなくてアルバムを出して初めて1人前だっていう意識って
ありません?

上杉さん:ああ、ああ、それはありますね。

柴崎さん:マキシシングルだとバンドの全体の世界観が見えないところがありますからね

●これでついにアルバムの全貌が見えるということですからね

柴崎さん:そうですね。アルニコとしてそれ以前から数えると2人で2年くらいやってきたことが
全部詰まってますからね。ただ、その古い曲もあって、アルニコのプロトタイプ(原型)なアルバム
という意識はありますね。

●んー何かねえ、これアルバムをマジで聴くといけないですよねえ

上杉さん:ははははははは、どこが?

●刺激が強すぎておかしくなっちゃうと思う(笑)

柴崎さん:ええ?一応評判いいと言われるんですけどねえ(笑)

●いや、マジで聴いてハマるとおかしくなったように毎日聴いちゃうって
感じかなあ(笑)

柴崎さん:じゃ、悪いことしちゃったかなあ(笑)

●でも、アルバム自体が、僕が思ってたより硬質だったんですよ。ここまでやっていいのかとか、自由に
やってるなあとか色々思ったんですけどね

柴崎さん:最初にやろうと思ったものが出てきた時、躊躇せずに(自分の中で)聴こえてきたものを何でも
持ち込んでやろうと思ってて。ある種のチャレンジ精神という部分もあったから、その辺りは躊躇なく
やれましたけどね、いろいろ

●ある意味本当に好きなことをやれてるんですねえ

柴崎さん:そうなんですかねえ。まあ、レコーディングの場所にはほんの数人しかいないですけどね

●任せっきりなんですね

上杉さん:この前も言ったんですけど(全体としては)個人的にヘヴィーでトゲトゲしくて重くしたかった
というか

●もっとソリッドでキレがあって重厚な感じに・・・・?

上杉さん:そうですね、重厚、もっと重厚でいて変態性が出せればいいんですけどね

●たぶんそうなると、歴史に残る作品として記憶はいつまでも残るけど動員が一気に減るんじゃないかと
思いますけどね(笑)

上杉さん:あははははははは

●以前も言ってましたけど自分の言葉を出せるようになりました?

上杉さん:まあ、客観視できるようになった分ね・・・・自分にとってロックというのは泣き声だったりするんですけど。
人生の底辺を知ってやっと安心できるというか、ここに底辺があるなって分かってやっと安心できるというか
そういう人もいると思うんで。例えば、プールで底がどれだけあるか分からないと恐いんですけど。
まあ、浮き輪で浮いてるのもいいんですけど、俺はどっちかというと底がどれだけあるのか知りたいタイプなんですよ。で、底にもぐっていた時期というのはやっぱり”TOY$!”前後だと思うんですよ。で、(底から)浮かんでこれそうにないということで”晴れた終わり”を無理に出したんですよ。それで最浮上できたんです

●僕が感じたのは、マキシは相変わらず痛くて散々泣かされましたけど、今回のアルバムは”生きてる”ということを強く感じたんですよ

上杉さん:生きないとやっぱりね

●死んじゃダメですよねえ。

上杉さん:・・・・うん(とボソッと言う)

●で、さっき曲順を貰ったんですけど、苦労しました?

上杉さん:いや、何か、A面B面という感じで作りましたからね。もう、暗いアルバムになるんだろうなっていうのは分かっていましたからね

●本当に暗いよお(笑)

上杉さん:あははははは。やっぱり一度挫折するとハマってしまって抜けられないという感じですよね

●でも、僕らのもうダメというのとは次元が違いますよね

上杉さん:山登りみたいなものですけど

●は、はあ?

上杉さん:高いところにいて挫折するとね

●ああ、そのまま真っ逆さまに落ちてクラッシュすることになりますからね。

上杉さん:あとね、ミルクティーに凝ってるんですよ

●何だあ、いきなりその話は

上杉さん:あのまろやかさが好きなんですけど、でもね昔からレコーディングの時はミルクティー飲みながら
やってたし。冷蔵庫の中にはズラーと並んでますよ。

●はあ?それはどうしてそうなったんですか?

上杉さん:ミルクティーは何かメルヘンでしょう?(笑)

●何か、そのニュアンスは凄く分かるんですけどねえ

上杉さん:メルヘンになれる自分が凄く好きなんですよ(笑)

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by sinasoba4 | 2015-09-28 19:34 | al.ni.co雑誌
1999年 3月 CDでーた

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上杉さん:結果的にだけど、歌詞に関しては”生への執着”っていうのが色濃く出てるんじゃないかなあと思う。
楽観的で”元気にいこうぜ イエーイ!”みたいな曲を聴いて癒されるっていう音楽の聴き方もあると思うけど、
俺の場合は人生の底辺を見せられて”底辺はこの辺なのかな”っていうのがわかると安心してそこでハッピーに
なれるから「晴れた終わり」は”とにかく救いが欲しかった”ってところでできた曲なんだけど、今回その答えが自分
なりに出たかなという感じはしてるんですけどね

●タイトルの「セイレン」とはギリシャ神話に出てくる半人半鳥の妖精で、顔が女性で首から下は鳥。
海に突如として現れ、美しい歌声で船乗りをおびき寄せて溺れさせてしまうと言われている。

上杉さん:自分たちもロックに引っ張られ引っ張られ、時には沈没しそうになり、やっとここにたどり着いて・・・。
純度100%のロックアルバムをつくるのってほんと子供の頃からの夢だったから

柴崎さん:(今作はal.ni.coの)プロトタイプみたいな感覚ですね。こういう資質のグループが現在こういうビジョンを
もっていて、そこから先に進んでいくであろう姿が見えるアルバムっていう

●”自分にとってロックとは、泣き声のようなもの”と上杉は言う。何かを感じて思わずあげる叫び声、意志とは
関係なく押し出される泣き声、それが今作だとしたら、このアルバムはリアルタイムで体感しなければ意味がない。
今、同じ時代の空気を感じて生きている彼らが出した答えを、聴いた人はどう受け止めるのだろう。
いつの間にか曇っていた自分の瞳の汚れに気づかされるような作品である。

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by sinasoba4 | 2015-09-28 06:24 | al.ni.co雑誌

al.ni.co始動時のフリーペーパー


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1998始動
上杉 昇(Vo)、柴崎 浩(G)、WANDSを正式脱退

上杉 昇と柴崎 浩はWANDSを正式に脱退しました。
今まで応援してくれた人、ありがとう
今後ふたりは新しい音楽活動をスタートさせます。
期待して待っていてください。


SHOW WESUGI

●WANDS時代の最大の転機は?

上杉さん:「世界が終わるまでは」を書く前は、アーティストとしての意識よりも
いちヴォーカリストとしての意識が強かったです。詞にしても自分の中にあるいろいろな感情
の片寄った部分だけを書いていたような気がします。

●「世界が終わるまでは」の後は?

上杉さん:あの曲の後、上杉昇という人間の考えていること、プラスもマイナスもすべて含んだ大げさに
言えば、人生観を歌いたくなった。で、そういう言葉にふさわしいメロディーが必要になって、
歌の作り方が大きく変わりました。

●そうした変化を代表する歌は?

上杉さん:「Same Side」です。だからこの歌を発表するときは、正直言って怖かった。
すべてを見せることで嫌われることも怖かったし、ひとつひとつの言葉をゆがんた形でとらえられることも
怖かった。でも発表した後、聴いてくれた人達から多くの反響があって嬉しかったです。

●どんな反響だったんですか?

上杉さん:それまで得られなかったようなズシリと重い反響。それに対して、もっといい歌を書こうと思った。

●いいキャッチボールがファンと始まったわけですね。

上杉さん:そうですね。僕はこの重くてやりがいのあるキャッチボールを続けたいと思ったんですが、
当時の音楽制作の環境とぼくの価値観が違っていた。
結果、WANDSを離れることになったんです。

●今、振り返って、WANDS時代の作品は?

上杉さん:どの作品もかわいい。特に「世界が終わるまでは」以降の歌は、自分の血を分けた子供
みたいですね。
「世界が終わるまでは」以前の歌は前に出たベスト・アルバムでけじめをつけたつもりだったんです。
ぼくにとってアーティストとは、言動も含め、すべてにおいて表現するものだと思っているので、
自分の意に反してあたかもぼくが表現しているかのように作品を発表されるのは本意ではありません。
今回のベストアルバムは選曲にも曲順にもぼくは参加していません。
これを読んでくれた人には、そのことを知っていてほしいと思います。

●今後は?

上杉さん:ただありのままの自分を表現したい。それがどういう作品になるか、ぼく自身楽しみです。

●柴崎さんについては?

上杉さん:柴崎が自由に表現した作品をバックアップしたい。彼も同じ気持ちでいてくれると思います。

●最後にファンの人達にメッセージを

上杉さん:今後の上杉 昇を信じて下さい。見ていて下さい。


HIROSHI SHIBASAKI

●WANDSをスタートした頃は?

柴崎さん:そんなに立派なことを考えていたわけではないです。
プロのギタリストとしてキャリアを積もうとしていた時に、バンドの一員となって
プレーが出来るのはいいなと思って始めました。

●活動を初めてからは?

柴崎さん:曲を書く楽しみも覚えたし、やっている音楽そのものに対してもっと追求したいと
思うようになりました。それから上杉とやることで、バンドとしてのヴィジョンを
はっきり持つことができました。自分を表現することと、プロとして活動することの
ジレンマはあったけれど、俺はそれをうまくブレンドできると思っていました。

●バンドとしての実感が出てきたということですか?

柴崎さん:そうです。でも、その頃、上杉が所属事務所を離れると聞きました。上杉は自分を
100%表現したかったんでしょうね。俺のヴィジョンには上杉抜きのWANDSも、自分の価値観を
抑えてバンドをやることもありませんでした。
バンドとして活動していくビジョンが消えた後で、俺は自分のことを考えた。
WANDSの中にはいろいろ勉強させてもらったけど、勉強だけじゃイヤだな、と。
ひとりのアーティストとして立場をニュートラルに戻したとき、自分の未知の
可能性を探したくなった。それで俺は所属事務所をやめようと思いました。

●そのとき思ったことは?

柴崎さん:アーティストとして持つべきファンに対する責任というものはあるけれど、
それを勘違いしやすいということ。いい作品を作り、興味があればそれを買う。
アーティストとファンの関係はもっとシンプルなものだと思う。

●今後は?

柴崎さん:そのシンプルな関係の中で、自分の考えている音楽を忠実に再現したい。
それでアーティストと呼ばれるのか、ミュージシャンと呼ばれるのか、俺にはわかりません。
ギターもヴォーカルも作曲もアレンジも、自分の作品についてはトータルでやっていきたいと
思っています。今回のベストアルバムはびっくりしましたけど。

●上杉さんについては?

柴崎さん:同じバンドにいて、同じことを感じたりしていた。今もお互いの作品作りに関しては
それぞれサポートし合ってます。

●最後に読者にメッセージを。

柴崎さん:今まで応援してくれてきた人にも、俺のことを知らない人にも
作品を早く届けたいと思ってます。





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by sinasoba4 | 2015-09-27 17:54 | al.ni.co
1999年 3月 OZ magazine

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●元WANDSのボーカリスト上杉昇とギターの柴崎浩からなるユニットal.ni.coが待望の1stアルバムを世に送り出す
「え?これがあのWANDSの人?」初めてこのアルバムを聴いた人はきっと驚くことだろう。破壊力のある骨太な
サウンドに乗ったソリッドな声。そして歌われているのは、上杉自身の内面をまっすぐに見つめた言葉だ。

上杉さん:こういう詞になる理由ですか?いろんな意味で”長生き”したいなと思ったので・・・。沈んでしまう時期って
誰にでもありますよね。そんなとき、僕は次元の違う能天気な音楽を聴いてその時だけ逃避するってことができないんです。
より自分に向き合って人生の底辺がどのへんかを知りたい。それを知ってればよりハッピーになれると思うんです

●彼にとって音楽は、自分を知るバロメーターなのかもしれない。そんな音楽を追求するために彼はWANDSを
脱退することを決めたのだ。

上杉さん:当初はバンドの中で、徐々に違うことをやろうと思ってたんだけど、もうWANDSというイメージは
確立されてましたから

柴崎さん:もっと解放された場所でどんどん自分たちの思いを形にしていきたいと思ったんです。
最初、上杉と一緒にやりつもりでもなかったんですが、以前と違う関係で音を作っているとおもしろいものが
できれいる実感があったので

●それからは土台となる詞と曲を作り、柴崎のアレンジが曲に厚みを出す、という方法が確立した

上杉さん:アルバムができて、また一つ夢がかなった、って感じですね。斬新なことをやりたいねって最初ふたりで
話してたんですけど、でもまだ到達点には達してないけど

●アルバムの発売に先駆けて初のワンマンライブも行う予定だそう。

上杉さん:やっぱりバンドサウンドをやろうとしたら、本当のバンドには負けちゃうじゃないですか。
そうじゃなく、僕らの最大の強みにしたいと思ってるんです

●彼らのサウンドや、発言、そしてルックスも、一見ハードなのだが、実は意外な素顔も見え隠れする

上杉さん:なんでも楽しんでやろうと思ってて、こないだラジオの公開放送のとき、口紅を耳のへんまで
描いて出て行ったんです。そしたら肌が荒れちゃって。ヴィジュアル系の人も大変なんだな、と思っちゃって(笑)

●さらに彼は大好物のグミキャンディのウルトラマンシールを集めたり、朝は眠気ざましにたい焼きを
食べるほどの甘党というお茶目な人。かたやクールな柴崎さんは学生時代、テニスの県大会で準優勝までしたという
スポーツマン。根は熱い人だ。

上杉さん:こないだ渋谷の路上で歌ったんですよ。スタジオばっかりいると煮詰まっちゃうし、音が綺麗になりすぎないように
雑踏の中で録音したかった曲があったから、ゆずに対抗して”うに”って名前で(笑)気持ちよかったけど、
人だかりができなかったから寂しかったんですけど。次は香港、北朝鮮でやってみようかと思ってます。

●こんなふたりが作り出す実に人間くさい音楽だけど、OZマガジン読者にはどんなときに聴いてほしいですか?
という質問をしてみた。

柴崎さん:・・・すっかりそのへん考えてなかったです(笑)

上杉さん:でも、最初はホラー映画を見る感覚で(笑)世の中にはこんなロックもあるんだ!って思って
くれたら嬉しいです。


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by sinasoba4 | 2015-09-27 06:30 | al.ni.co雑誌
1999年 3月 WHAT'IN?

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●待ちにまったアルバムだね柴崎さん:「カナリア」録ってるぐらいからターボがついて、途中まで録ってた曲も一気に仕上げていったって
いう感じ

上杉さん:そうだね。アルバムっていうことを意識したのは、「カナリア」のちょっと前ぐらいなんですよ

●シングルのベースがゆっくりだったから、アルバムはどうなるのかって

上杉さん:(笑)結果的に以前からあった曲も収録してますけど。自分たちにとって新鮮な感じの
するものをマキシとして1枚ずつ出してきて。こういう資質を持ってる人間たちが今こういうビジョン
を持っていてっていうのが、見えるアルバムになってる。自分たちのプロトタイプ(原型)みたいな気持ちも
あるんですけどね。かつてのロックキッズだった頃は、自分もいつか純度100%のロックアルバムを作れたらいいなという
夢を持って、10年かかってやっとそこに到達できたかなという充実感がすごくある

●なんでこんなに時間がかかっちゃったんだろう(笑)

柴崎さん:やり方がまだこなれてないから(笑)でもね、思いついたアイデアは全部試してみましたよ。
やってみて、前の方がよかったじゃないってこともありましたけど(笑)

上杉さん:基本的に役割分担ははっきりしてますね。

●10曲という曲数は?

柴崎さん:他人のアルバムを聴く時に、2年ぐらいしてから「13曲目にはこんないい曲があったのか」って思うことが
けっこうあって。コンパクトなアルバムがいいんじゃなかって思ってた

●最初からコンセプトはあったの?

柴崎さん:正直言って、アルバムコンセプトはなかった。ストーリーを作るというよりも、1曲1曲やったものをひとつに
まとめたっていうほうが本当かな

●全体的には攻撃的な気持ちで作ったの?それとも優しい気持ち?

柴崎さん:曲によるかなあ。あまりアルバムとしての曲の配置とか考えてなくて。だから、al.ni.coの音楽として
のプロトタイプっていう意識があると思う。

●シングルが入るっていうのは?

上杉さん:シングルだから特別キャッチーに作らなきゃとか、わかりやすくしなきゃという意識はなくて。
どれも同じようにかわいいですよ。

●詞については?

上杉さん:アルバムのトータルの詞で言うと”生への執着”というか。自分にとってのロックって、泣き声みたいなもので
「カナリア」を出した時、本当は「晴れた終わり」の続編を作ろうと思ったっていう話をしたと思うんですけど
結果そうはならなかった。でもこのアルバムの中にその答えがあるんですよ。ひとつの決意というか

●このアルバムタイトルは?

上杉さん:”セイレン”はギリシャ神話に出てくる半人半鳥の怪物で、頭だけ人間で首から下が鳥っていう。そいつが
海に現れて、美しい歌声で船をおびき寄せて遭難させてしまうという、そういうものらしいんですけど

●al.ni.coがセイレンだっていうこと?

上杉さん:そうではなくて。自分もロックというものにおびき寄せられて、ロックの中毒者になり、遭難しそうになったり時
いろんな感情の動きがあったので、そういうタイトルになった

●音楽シーンに対しては?

柴崎さん:al.ni.coは流行を追うっていう形じゃないところで新しさを求めてる。最先端でこれが一番の旬ですって
いうんじゃない意識の中で、可能性のある新しいものをやろうとしてるんですけどね

上杉さん:そうですね。たぶんオルタナ&グランジっていうのがあって、それが完成形ではなく、そこから始まるものを
めざしてるんだと思うんですけど。そういう意味で、まだプロトタイプだって言ってるんです。日本の音楽シーンでは、
まだオルタナやグランジがクールだってことになってない。自分たちのアルバムを通じて、それがクールなものに
なればいいなあっていう感じなんですけど

●英語詞の曲については?

柴崎さん:前に上杉が、英語っていう意識で歌ってるわけではないって言ってた

上杉さん:単純に言葉もサウンドのうちだと思うので。耳触りっていう部分で、英語っぽい響きが欲しいっていうほうが強い
べつにスペイン語でもよかったのかもしれないし(笑)とにかくメロディとサウンドのニュアンスを崩したくないって
意識ですね。逆に、日本後にすることでニュアンスも含めてよくなる曲もあると思うんですけど
その意味では今回は、極めて英語に近い言葉で歌ってる

●いよいよライブもやりますね。

上杉さん:ふたりなりのっていう言葉につながるような、ロックバンドにありがちなものとはかけ離れたライヴを
やりたいんですけど。でも、時間的余裕がないですね(笑)

●ライブに自分自身が何を期待してますか?

上杉さん:ライブって、アーティストだけでは絶対作れないものだと思うので、観にきてくれる人とうまく噛み合って
うまく合体して、結果としてそれがいいライブになればいいなと

柴崎さん:曲に対するアプローチで言うと、普通にバンドで演奏するライブになると思うんですけど、CDの中からは
感じ取れないバイブレーションとか演奏を期待されるようになるといいなと思ってます。

●CDと同じようにやろうと思ってない?

柴崎さん:お客さんにはある種のハプニング性を期待されるようになればいいなっていうのと、レコーディングではひとつひとつ
の楽器をばらばらに録ってたから、バンドで一緒に同時に演奏することで今後の自分の音楽にプラスな影響があると
いいなと思います

●バンドのライブは楽しいよ?

柴崎さん:(笑)ライブをやると、たぶん、”バンドっていいな”と思っちゃうと思うんですよ。ただそれをどういうふうに
al.ni.coに結びつけていかなきゃいけないかなということは、また別に考えていかなきゃいけないかなということは、また
別に考えなきゃいけない。バンドのいい部分もあれば、バンドによってはできないこともあるじゃないですか。al.ni.coは
それをあえて二人でやってるわけだから。バンドがいいなと思って、今後バンドにするっていうことはないと思う。

●ふたりともわがままだから(笑)

上杉さん:それは変わらない(笑)
ただ、やっぱり、ふたりでやってるってことが最大の弱みでもあり、強みでもある。それをもっと強みに変えて
いきたいじゃないですか。単純にバンドサウンドをやろうとしちゃうと、ふたりなりのっていうところに結びつかなく
なっちゃうじゃないですか。

●今後については?

柴崎さん:非常に煮詰まりながらやってくと思う(笑)自分たちの音楽を、歴史とかシーンに残したい、刻みたいと
思うんですけど、もともと今面白いことをやりたいと思って始めてるから、しばらくは考えずに音楽を作っていこうと

上杉さん:ナンバーワンよりオンリーワン。オンリーワンが結果としてナンバーワンにつながっていけば、一番
いいでしょうね。

●「セイレン」SELF LINER NOTES

「Prologue」

上杉さん:オープニングだから、期待感をそそる曲にしたいなと思いました。詞は長生きしたいな、という(笑)
人間として、それがネガティブだったり自虐的だったり、それだけじゃ生きていけないっていう

柴崎さん:この曲に関してだけ、リスナーをつかまえようと思った。陽に陰をぶつけた新しいアプローチ

「カナリア」

上杉さん:フワフワした曲で始まって、ロケットパンチみたいな曲がくるのが一番ふさわしいと思って
たんですが、アップテンポの曲があまりなかったんで

「G」

上杉さん:これはマスターベーションの”自慰”とかけてる。自分も含め何が人間をダメにしてるのかな
というテーマがあった

柴崎さん:だいぶ前にアレンジした曲だったので、音色に気をつけてレコーディングした。新しさをだすだめに

「晴れた終わり」

柴崎さん:個人的には去年はこの曲ばっかりやってたな(笑)神々しい雰囲気は欲しいなと思ってたし、
弦を入れたのは間違ってなかった。100%以上のビジョンを持って作った曲だけあって、今聴いても
すごく心が動く曲

「Tough Luck」

上杉さん:休憩っていうか、ちょっと息抜きできる曲が欲しいねってことで作ったのを覚えてる。わりと濃い曲が
多いんで、お茶でもすすりながら、ホッとしたいなと

柴崎さん:気楽な感じというよりも、ラフっていうか、音数を少なくしようと思った。上杉が歌いにくると
2時間前にスタジオに行ってギターを録り終えたのを覚えてる

「TOI$!」

上杉さん:骨格をだしたかった

柴崎さん:al.ni.coの一発目だから、ストレートにぶつけようと思って作った曲ですね。

「Suicide Solution」

上杉さん:かなり前に作った曲。その頃、自分の中でビートルズブームがあって、ビートルズっぽいものばかり
作ってた。そうしてるうちにオアシスがブレイクしてしまってですね、発表しづらくなってしまったという(笑)

「Blindman's Buff」

上杉さん:これも相当古い。ふたりでユニットとしてやりだして最初の方の曲ですね。

柴崎さん:これが出来た時は相当喜びましたね。コードがたった2コでも素晴らしいものが出来るんだって
上杉に教わりました。

「Living For Myself」

柴崎さん:この曲があるから、al.ni.coがあると言っても過言ではない曲。どんどんやれそうな気がした。

「Player」

上杉さん:こうやってさり気なく終わる方がカッコいいかなと思って最後にしました。

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by sinasoba4 | 2015-09-26 17:41 | al.ni.co雑誌