1995年 WANDSインタビュー ③
95年12月
シングル「Same side」リリース
●ツアーの後は、12月にリリースされたシングル「Same side」ってことになるんですけど
これはライブで得たエネルギーとか、明確になった問題点とか、アルバムから生まれた課題なんかを
クリアーできた曲
柴崎さん:はい。
●この曲は2人の電話でのやりとりで出来上がったみたいな話を聞いたんですけど、
そういう作り方っていうのは、今までなかったんですか。
上杉さん:曲を聴かせ合うっていうのはしょっちゅうあったけど。たまたま、スタート地点が
電話だっただけで、電話はウリにしたくない(全員爆笑)
●それぞれ一人でももちろん曲を作るんですけど、お互いをソングライターとして、
どういう風に評価してます?内輪もめが起きない程度のコメントを(笑)
上杉さん:そうですねえ、柴崎は作詞家としては最低ですけどね(笑)
柴崎さん:書いたことないよ(笑)
上杉さん:まあ、冗談は置いておいて。お互いを評価するってのは難しいですけど、
ただ言える事は、同じ音楽の志向の人間が集まったバンドってうのはオリジナリティー
に欠けるのが多いんです。そういう意味では柴崎は俺と全然違う出発点から始まってて
影響されたアーティストとかも全然違うし、その二人の音楽志向が、今ちょうど重なっている
感じがするんで、すごく面白いですよ。
柴崎さん:上杉はただ、メロディーだけで、バックの音と和音とかが具体化されてない状態で
曲を作るんだけど、俺はそういう作り方で良い物ができるってスタイルに影響を受けています。
上杉さん:今度のシングルのカップリングに「Sleeping Fish」ってっ曲がありますよね。
俺はあれを聴いてすごく悔しかったんですよ。まさに自分が生み出したいメロディーだったんで
悔しいけど嬉しいっていうか・・・ライバルでもあるわけじゃないですか。
そういう意味ではこれから楽しみである反面、怖い存在でもある。
●そんな風に、お互いを刺激し合う共作っていうのは、今後どんどん増えて来るんですか。
柴崎さん:はい、増やしたいと思ってます。
●上杉さんはこの曲でボーカリストとしてひずんだ声を使ってしまった訳ですけど(全員爆笑)
これは前からやりたかったこと?
上杉さん:そうですね。いろんな歌い方ができる訳ですから、一つにとらわれたくないっていうか、
「上杉昇はこうじゃんきゃいけない」なんて決まりはないし、アーティストとしてああいう歌い方
をするのも上杉昇だし、表現したいことがあれだったわけですから。どれも「ああ、上杉なんだな」
って思って下さい。
●曲を作った時からあの部分はあの声だろうなっていうイメージはありましたか?
上杉さん:そうですね。
●柴崎さん、彼がそういう声でガンとボーカルを入れた時はどうでした?
柴崎さん:やっぱり感情とか風景っていうのを自分の持ってるものの中から
表現するっていうのが、音楽だって思うんですけど。いろんな感情とか、描きたい風景の一つが
ああいう歌い方とサウンドだと思うんですね。
あの歌い方で初めて成り立つアレンジというか、それはでかいですね。
●さっき上杉さんも言ってましたけど、このアプローチを「PIECS OF・・・」ででてきたら、
さらに納得いっただろうなというところはある。
上杉さん:そうそう、それはあるかもしれない。
柴崎さん:いやー、でも逆にあのアルバムで歌だけえがパワフルだったら、少しバックが弱く
感じられてしまうかもしれない。俺達は歌と演奏が一体になって初めて成り立つような
音楽を作りたいから、バックの演奏と歌はかけ離れたものにしたくない。
ホントは”バックの演奏”って言うのもイヤなんだけど。それじゃあカラオケって感じが
しちゃうから。
●詞についてなんですが、「Secret・・・」あたりから詞の表現という意味で、具体的
に「楽しい」「悲しい」とかいった感情を出すんじゃなくて、すごく絵画的になって
詞を何行か読んで一つの感情の情景が見えてくる形になったような気がしてるんですけど
そんな変化は自分の中に意識としてあった?
上杉さん:「世界が終わるまでは・・・」で、それまでの自分の中のスタイル終止符を
打ちたかったんです。もっといろんな表現方法があると思ったし、いろんな事を表現したかったんで、
ラブソングもいいんですけど、周りを見渡した時、あまりにも自分と同じようなこと言ったり
やったりしてる人が多かったりするし・・・だからと言っての変化ではないですけどね。
●メロディーの作り方なんかもあのアルバムあたりからちょっと変わった感じがしますよね。
これは、今までの習慣で最初にひらめくメロディーにいったんストップをかけてmきたいなことは
ありませんでした?
柴崎さん:無理矢理じゃなくて、自分自身が変わってきてるから、変わってきているんだと思います。
96年・・・
NEXT NEW ONE
●95年印象が深かったことはそれ以外になかったですか。そうだ、上杉さんがギターを
弾き始めたっていう話とか・・・
上杉さん:ギターは十代の時から弾いてるんですけど、ニューギターを買ったからかなあ。
柴崎さん:やっぱり上杉が作曲家として目覚めてしまったということでしょう。
上杉さん:今までWANDSで表現できなかった消化不良の部分を自分一人で自宅録音して
遊んでて、そのために買ったんですけど、最近はその消化不良もないし、その必要がなくなって
、あくまでもデモ作りに使っています。
●渋いギターを買ったんですよね。
上杉さん:ジャズマスター。
●上杉さんはどんなギタリスト?
柴崎さん:彼は・・・・スナップが強力なギタリストですね(爆笑)
上杉さん:速弾の神様とか・・・・でも二度と同じフレーズを弾けない(笑)
●二人でジャムってみたりっていうのはあります?
上杉さん:いや、まだそこまで弾いてないですね。またいじってるだけなんで。
●上杉さんがステージでギターを持ったりって光景もあるかもしれない。
上杉さん:練習してうまくなれば。あと、柴崎君が許してくれたら・・・
●挫折せずに頑張って(笑)
上杉さん:頑張ります(笑)
●じゃあ最後に今、レコーディング中のアルバムについて教えて下さい。
どんなものになるか少しのヒントでもいいですから。
上杉さん:うーん。「PIECE OF・・・」をもっと濃くした感じのものになると思うんですけど
聴く人の記憶にずっと曲が残ってもらいたいっていうのがあるんで、分かりにくい音にならないと
思うんですけどね。
●どれぐらいできてますか?
柴崎さん:4汾の1ぐらいかな。まあ、あんまりあてにしない方がいいけど(笑)
●どんなタイプの曲があります?
柴崎さん:テンポ152のエイトビートと・・・
●これはまた難しい表現(笑)
上杉さん:パンキッシュな感じですね。あとは、ブルージーな奴とか。
柴崎さん:ちょっとグルーピーなやつとか。
上杉さん:「PIECE OF・・・」は俺に言わせれば、ちょっとのんべんだらりとしてるんで。
それは絶対クリアにしたいですね。
●僕はちょっと甘いのかな?あのアルバムは僕の今年のベスト5に入ってるんですけど・・・
上杉さん:いや、それはそれですごくうれしいです(笑)
柴崎さん:気に入ってもらって不本意な作品は作ってないですから、気に入ってもらって
悲しい事なんてありません(笑)
●まあ、それだけ次は大きな期待ができるっていうもんですけど(笑)
シングル「Same side」リリース
●ツアーの後は、12月にリリースされたシングル「Same side」ってことになるんですけど
これはライブで得たエネルギーとか、明確になった問題点とか、アルバムから生まれた課題なんかを
クリアーできた曲
柴崎さん:はい。
●この曲は2人の電話でのやりとりで出来上がったみたいな話を聞いたんですけど、
そういう作り方っていうのは、今までなかったんですか。
上杉さん:曲を聴かせ合うっていうのはしょっちゅうあったけど。たまたま、スタート地点が
電話だっただけで、電話はウリにしたくない(全員爆笑)
●それぞれ一人でももちろん曲を作るんですけど、お互いをソングライターとして、
どういう風に評価してます?内輪もめが起きない程度のコメントを(笑)
上杉さん:そうですねえ、柴崎は作詞家としては最低ですけどね(笑)
柴崎さん:書いたことないよ(笑)
上杉さん:まあ、冗談は置いておいて。お互いを評価するってのは難しいですけど、
ただ言える事は、同じ音楽の志向の人間が集まったバンドってうのはオリジナリティー
に欠けるのが多いんです。そういう意味では柴崎は俺と全然違う出発点から始まってて
影響されたアーティストとかも全然違うし、その二人の音楽志向が、今ちょうど重なっている
感じがするんで、すごく面白いですよ。
柴崎さん:上杉はただ、メロディーだけで、バックの音と和音とかが具体化されてない状態で
曲を作るんだけど、俺はそういう作り方で良い物ができるってスタイルに影響を受けています。
上杉さん:今度のシングルのカップリングに「Sleeping Fish」ってっ曲がありますよね。
俺はあれを聴いてすごく悔しかったんですよ。まさに自分が生み出したいメロディーだったんで
悔しいけど嬉しいっていうか・・・ライバルでもあるわけじゃないですか。
そういう意味ではこれから楽しみである反面、怖い存在でもある。
●そんな風に、お互いを刺激し合う共作っていうのは、今後どんどん増えて来るんですか。
柴崎さん:はい、増やしたいと思ってます。
●上杉さんはこの曲でボーカリストとしてひずんだ声を使ってしまった訳ですけど(全員爆笑)
これは前からやりたかったこと?
上杉さん:そうですね。いろんな歌い方ができる訳ですから、一つにとらわれたくないっていうか、
「上杉昇はこうじゃんきゃいけない」なんて決まりはないし、アーティストとしてああいう歌い方
をするのも上杉昇だし、表現したいことがあれだったわけですから。どれも「ああ、上杉なんだな」
って思って下さい。
●曲を作った時からあの部分はあの声だろうなっていうイメージはありましたか?
上杉さん:そうですね。
●柴崎さん、彼がそういう声でガンとボーカルを入れた時はどうでした?
柴崎さん:やっぱり感情とか風景っていうのを自分の持ってるものの中から
表現するっていうのが、音楽だって思うんですけど。いろんな感情とか、描きたい風景の一つが
ああいう歌い方とサウンドだと思うんですね。
あの歌い方で初めて成り立つアレンジというか、それはでかいですね。
●さっき上杉さんも言ってましたけど、このアプローチを「PIECS OF・・・」ででてきたら、
さらに納得いっただろうなというところはある。
上杉さん:そうそう、それはあるかもしれない。
柴崎さん:いやー、でも逆にあのアルバムで歌だけえがパワフルだったら、少しバックが弱く
感じられてしまうかもしれない。俺達は歌と演奏が一体になって初めて成り立つような
音楽を作りたいから、バックの演奏と歌はかけ離れたものにしたくない。
ホントは”バックの演奏”って言うのもイヤなんだけど。それじゃあカラオケって感じが
しちゃうから。
●詞についてなんですが、「Secret・・・」あたりから詞の表現という意味で、具体的
に「楽しい」「悲しい」とかいった感情を出すんじゃなくて、すごく絵画的になって
詞を何行か読んで一つの感情の情景が見えてくる形になったような気がしてるんですけど
そんな変化は自分の中に意識としてあった?
上杉さん:「世界が終わるまでは・・・」で、それまでの自分の中のスタイル終止符を
打ちたかったんです。もっといろんな表現方法があると思ったし、いろんな事を表現したかったんで、
ラブソングもいいんですけど、周りを見渡した時、あまりにも自分と同じようなこと言ったり
やったりしてる人が多かったりするし・・・だからと言っての変化ではないですけどね。
●メロディーの作り方なんかもあのアルバムあたりからちょっと変わった感じがしますよね。
これは、今までの習慣で最初にひらめくメロディーにいったんストップをかけてmきたいなことは
ありませんでした?
柴崎さん:無理矢理じゃなくて、自分自身が変わってきてるから、変わってきているんだと思います。
96年・・・
NEXT NEW ONE
●95年印象が深かったことはそれ以外になかったですか。そうだ、上杉さんがギターを
弾き始めたっていう話とか・・・
上杉さん:ギターは十代の時から弾いてるんですけど、ニューギターを買ったからかなあ。
柴崎さん:やっぱり上杉が作曲家として目覚めてしまったということでしょう。
上杉さん:今までWANDSで表現できなかった消化不良の部分を自分一人で自宅録音して
遊んでて、そのために買ったんですけど、最近はその消化不良もないし、その必要がなくなって
、あくまでもデモ作りに使っています。
●渋いギターを買ったんですよね。
上杉さん:ジャズマスター。
●上杉さんはどんなギタリスト?
柴崎さん:彼は・・・・スナップが強力なギタリストですね(爆笑)
上杉さん:速弾の神様とか・・・・でも二度と同じフレーズを弾けない(笑)
●二人でジャムってみたりっていうのはあります?
上杉さん:いや、まだそこまで弾いてないですね。またいじってるだけなんで。
●上杉さんがステージでギターを持ったりって光景もあるかもしれない。
上杉さん:練習してうまくなれば。あと、柴崎君が許してくれたら・・・
●挫折せずに頑張って(笑)
上杉さん:頑張ります(笑)
●じゃあ最後に今、レコーディング中のアルバムについて教えて下さい。
どんなものになるか少しのヒントでもいいですから。
上杉さん:うーん。「PIECE OF・・・」をもっと濃くした感じのものになると思うんですけど
聴く人の記憶にずっと曲が残ってもらいたいっていうのがあるんで、分かりにくい音にならないと
思うんですけどね。
●どれぐらいできてますか?
柴崎さん:4汾の1ぐらいかな。まあ、あんまりあてにしない方がいいけど(笑)
●どんなタイプの曲があります?
柴崎さん:テンポ152のエイトビートと・・・
●これはまた難しい表現(笑)
上杉さん:パンキッシュな感じですね。あとは、ブルージーな奴とか。
柴崎さん:ちょっとグルーピーなやつとか。
上杉さん:「PIECE OF・・・」は俺に言わせれば、ちょっとのんべんだらりとしてるんで。
それは絶対クリアにしたいですね。
●僕はちょっと甘いのかな?あのアルバムは僕の今年のベスト5に入ってるんですけど・・・
上杉さん:いや、それはそれですごくうれしいです(笑)
柴崎さん:気に入ってもらって不本意な作品は作ってないですから、気に入ってもらって
悲しい事なんてありません(笑)
●まあ、それだけ次は大きな期待ができるっていうもんですけど(笑)
by sinasoba4
| 2015-09-02 21:56
| WANDS雑誌